税制適格ストックオプションの、ある一つのルールを変更すべきだ!

僕は、ストックオプションが大好きだ!
僕個人として、いっぱいストックオプションが欲しい、という意味ではなく、ストックオプションという仕組みが大好きだ。

もちろん、上田個人としても、いっぱいストックオプションが欲しい!
みんなちょうだい!!!!

嘘です。
個人として、いろいろ社外取締役とかもやっているし、投資もしているし、アドバイザーとかもしているけど、でも、ガイアックスが僕の魂だから、ガイアックス以外では、一切、ストックオプションをもらっていない。

もしもストックオプションをくれるなら、そのストックオプションをガイアックスに割り当てて、で、そのガイアックスのストックオプションを僕はもらいたい。
ガイアックスの儲けで、やっぱり、僕もすごく儲けたい!(つい本音が、、、。)

 

ウォーレン・バフェットが、ストックオプションの仕組みが嫌いだっていうのは、知っている。

でも、世界中のベンチャー企業で使われている。
ストックオプションじゃなくても、経営陣に対する普通株に対して、投資家に対しては、高値の優先株を割り当てている時点で、経営陣にストックオプションを付与しているのと同様の効果がある。

ストックオプションというのは、要は、「もしもファインプレーを出したらハイリターンがあるよ。」という枠組みである。

ストックオプションがフィットするのは、ウォーレン・バフェットが大好きな、マーケットシェアを占有済みの企業やそういう産業ではなく、これから経営陣やメンバーの活躍如何で、何倍にも企業価値が増えうる会社に対してなのだ。そういう会社には、本当にフィットしている。

ストックオプションや、もしくは、ほぼストックオプションのようなものである優先株に対する低廉な価格で取得できる普通株については、ガイアックスの周りで配りまくっているし、各企業の経営陣からの相談があれば、かなり承認しまくっている。(繰り返すが上田個人以外に。)

えてして、ガイアックスが株主の立場なので、確かに株式が増えて、希薄化し、そして、ガイアックスの儲けが減るのは、本来で言えば、すごく残念なことである。
でも、まぁ、経営陣とそのメンバーの活躍の貢献度合いを考えたら、まぁ妥当といえば、妥当だろうなぁって思う。
活躍してもらって、企業価値が10倍になれば、ガイアックスの持ち分が10%減ったところで何がある、というのだろうか、だ。

 

このストックオプションを思いついた人間は、まさに天才である。
そして、日本においても、このストックオプションでの税制適格という形で過度な税金負担を求めない仕組みを整備した人間は、まさに日本の功労者である。

が、しかし、1つ言いたい!
今日時点の、税制適格ストックオプションは、1つ、仕組みとして、間違いがある。
おそらく、制度を作った人間が、ちょっとした勘違いをしていたのだろう。
というか、税制適格ストックオプションの使われ方のうち、ガイアックスのようなパターンをイメージしきれていなかったのだろう。

何が間違っているかというと、税制適格ストックオプションの条件の1つで、1年間に行使できるストックオプションの行使額が、上限として1200万円に設定されているのだ。
ここが違う。制限すべきは、行使額ではない。
1年間に行使できるストックオプションの、発行時の時価の合計額が、上限として1200万円に設定されるべきだったのだ。

まぁ何を言っているのか、分かんないよね。
何を言いたいのかも、分かんないよね。

 

ここで、簡単にストックオプションの仕組みを紐解いておく。

例えばであるが、下記のようなストックオプションがある。

今、この会社は、上場している企業。
株式の時価1,000円。
ストックオプションの行使価格には、時価以上の行使価格を設定する必要があるのだが、通常、時価を採用するケースが多い。
ついては、行使価格1,000円。
ストックオプションの対象となる株数24,000株。
行使可能な期間を3年目と4年目の2年間に絞る。
各年度において、12,000株ずつ、1200万円ずつ行使できる。

こういう形で、3年後4年後という将来に1,000円で株式を購入できる権利を役職員に対して、権利自体は、無償で発行するわけだ。

これだと、仮に、3年目時点で、株価が2,000円になり、4年目時点で株価が10,000円になったとすると、
その役職員は、3年目に1,000円で12,000株を行使し、1200万円を払い込み、その直後に株式を売却し、2400万円を取得する。ついては、1200万円の利益なのだ。
4年目にまた、1,000円で12,000株を行使し、1200万円を払い込み、その直後に株式を売却し、1億2000万円を取得する。ついては、1億800万円の利益、約1億円の利益なのだ。

 

ストックオプションを配りまくりたいと言っておいてなんだが、株主の立場だとしたら、こんな緩いストックオプションを配りたくはない。

1株あたり1,000円が2,000円に、つまり会社の価値が2倍になっただけで、1200万円も儲かってしまうなんて!許せない!
例えばだが、半分ぐらいの発行量にしておこうよ、というかもしれない。
そうすると、3年目と4年目の利益は、600万円の利益と5300万円の利益になるのだ。

ただ、本来のあるべき解決策はそうではない。
発行量は変えずに、行使価格を当時の時価の1,000円ではなく2,000円にしようよ、という提案の方がスマートなのである。
つまり、企業価値を倍にしたぐらいでは、利益は取らせない、というわけだ。量を減らす必要はない。
そうすると、3年目と4年目の利益は、0円の利益と9600万円の利益になるのだ。
株価を10倍にしたら、やっぱり1億円ぐらいの儲けがその個人にもたらされるのである。

 

ベンチャーフェーズにおいて、投資家が経営陣に望むのは、2倍とかではない。最低でも5倍10倍なのである。
一方で、経営陣サイドも、ストックオプションの量とか減らされるぐらいなら、行使価格のハードルを上げて、逆にストックオプションの量を増やしてもらいたいぐらいなのである。(もちろん行使価格が安い方がいいが、仮に、行使価格が高ければ高いほど、もっとたくさんストックオプションを割り当てしてもらえるとしたら、高くていいので、めいいっぱい大量の株数分を割り当ててくれ、という感情なのだ。)

つまり、投資家も経営陣も、両方のニーズとして、時価ではなく、時価の上を行く行使価格を設定したいわけなのである。
で、話が戻るが、このニーズに対して、現行の税制適格ストックオプションのルールが全くフィットしていない。
先ほどの例えのケースにおいて、元の案だと、税制適格ストックオプションの範囲内ではあるが、行使価格を倍に設定する案に変更すると、税制適格から外れてしまうのだ。

税制適格ストックオプションの制度というのは、
「あまりにも多く儲けるなよ。あまりにも多く儲けるとしたら、税制の優遇を適用しないぞ!」
であるべきだし、本来、そのつもりで作っているはずなのだ。
だから、儲けが減るような設計を否定するべきではない。

単純に行使価格を上昇させた場合、その役職員の儲けが減るに決まっている。
先程の例えでは、具体的には、行使価格を1,000円から2,000円にすることで、1200万円の利益と1億800万円の利益が、0円の利益と9600万円の利益になるわけである。

つまり、税制適格ストックオプションの正しい制度としては、
——
時価が1,000円の時点で、
1年あたり年間12,000株の行使までは、税制適格と見做す。
なお、行使価格については、時価以上であること。
——
であるべきなのだ。

別の言い方をすると、
——
1年間に行使できるストックオプションの、発行時の時価の合計額が、上限として1200万円である。
——
なのである。

読者のほとんどは、どうでもいいと思っているだろうし、僕自身もこんな法律を改正するためのアクションをするほど、暇ではないのだが、本当にこの制度設計は許せない。
そのせいで、行使価格を引き上げることができない。企業価値をちょっと上げるだけで、無意味に役職員に利益が出ちゃうし、そう思うと、発行量を減らなきゃって思っちゃう。

 

きっと読者の皆様には、あまり伝わってないよね。
細かすぎて伝わらないモノマネと一緒の部類かなって思われてそう。ほんと、ハラ立つよ!

分かりやすい例えにすると、
——
スーパーマーケットで、すごく美味しいと評判の定価150円の卵1パックを、今回、特別に割引して大特価50円!で販売。
でも、安すぎるので、お客様1人あたりの購入上限(たとえば3パックまで)を設定したい。
ついては、「卵は1人あたり150円までの購入でお願いします。」という看板を上げた。
——
というようなものである。

ある方が卵を買いに来て、割引要らないから、4つ欲しいので、定価の150円で4つ買うね。って言った時に、
「はい、定価ならいくつでも買ってください。」というパターンはさておいて、
「いやいや、定価だろうが、1人あたり3パックまでです。」って言うべきなのを、
何を勘違いしたのか、
「いやいや、1人あたり150円までの購入なので、定価でのご購入なら1パックまでになります。」というルールにしちゃっているのだ。
まじ、ありえない。

正しい設計は、せめて、「1人あたり3パックまでです。」なのである。
まぁ田舎町のスーパーマーケットの新人アルバイトなら、これぐらいの間違いもご愛嬌、なのだが。

 

たしかに、行使価格を上振れて設定している会社は少ないし、ちょっとしたことなんだけど、これ自体がきっと新しい概念なので、やっぱりイメージしきれないんだろうなぁ。やっぱり普及活動、布教活動をしなくちゃならないのかな。法律改正のためのアクションをしないといけないのかな。

批判よりも行動を!

いやぁ、、でも、パスだな。この案件は。

ADDressの魅力、地域との交流

みなさんにおける、旅行の一番の楽しさっていうのは何だろうか。

ガイアックスでは、地域の人とも交流ができる体験のポータルサイト、TABICAというサービスを運営している。また、「定額全国住み放題」のADDressにも出資をしている。ADDressでは、地域交流を大切にしていて、また、家守という、地域と訪れた人とを繋げる役割の方もいらっしゃるようにしている。

そういう立場の僕だから言うわけじゃないが、やはり、旅行の楽しさっていうのは、ズバリ、その地域との交流だろう。これしかない。
9月にADDressを1ヶ月間使ってみている最中にも、地域の交流が一番楽しかった。

うそ。
アウトドアに並ぶぐらいかな。本当は。

行く先々で、山あいの神社の澄んだ空気、見渡す限りの海の綺麗さ、温泉の湯けむりに囲まれている街並み。すごく素敵だった。

もちろん、長野では、やはり、山の中で朝一に、気持ちよく、ランニングもした。
南伊豆では、近くのヒリゾ浜で、シュノーケルもした。本当に澄んだ水で、魚がたくさん泳いでいる。なんで関東でこんなに魚がいるんだ!
宮崎では、憧れの宮崎らしい最高の波で、サーフィンもした。激アツ!

10月に東京のオフィスに出てきた時は、焼けたねーって言われた。
9月には、ADDress以外にも、新潟でトライアスロンのレースも出たから、もはや、どれで焼けたのかわからない。
ともかく、太陽の下、アウトドアで遊ぶって最高!

っていうのは、さておき、交流の楽しさについていろいろ話したい。

 

ADDressの1ヶ月間で、いくつも楽しい時間を過ごすことができた。

小布施では、英治出版の原田社長に紹介してもらった方にお会いした。その方は、小布施市の市役所にコンサルティングのような形で働いていらっしゃって、なんと、市役所のオフィスで、いろいろお話をお伺いすることができた。さすが、小布施の良し悪し、過去の観光対策としての施策やその結果など、「ほーっ。なるほど!」という話ばっかりだった。まさか群馬の富岡製糸場が世界遺産に登録されてしまったせいで、長野の善光寺へのバスのコースとして、小布施への停車が激減しているなんて!
小布施の地元のコワーキング施設で出会った方は、実家が小布施で、世界中を旅するウェブディレクターさんだった。同業界だけにいろいろと興味を持ってしまう。その方に勧められたトンカツ屋さんも、これまでにないぐらいの美味しさ。

鎌倉では、同じADDressのメンバーで、鎌倉に住み込んでる詳しい人から、これは普通の旅行者だと知らないだろう、っていうようなカフェを教えてもらった。完全なる古民家で、客もガラガラ。古民家カフェといえば、聞こえがいいが、どちらかというと、寂れた誰かの家だ。ランチメニューは1つぐらいしかなく、戦略的に絞り込んでいるというか、きっとまぁ普通に1種類ぐらいしか作れない感じなんだろうと思うメニュー構成だ。普通に田舎に来た感じですごく寛げる。いい店に来れた。まさに地元民の知識だ。

宮崎日南では、どこか美味しい食事処は無いかなぁってウロチョロとお店を覗いていたら、日南地域や、まさにADDressなどを視察に来ていた一団の案内をしていた地元の方に、目を止められて、日南に来たらこれを食べないと!って感じで、お勧めのお店を紹介される。そして、そのままそのお勧めのお店にいってきた。
後で聞いたら、大臣さんのご視察の一団だったそうで。大臣さんにも、ご挨拶させてもらったら良かった!

南伊豆では、家守の方が店長さんをやっているカフェにランチに行く。偶然、その場にそのカフェのオーナーさんが。店長さんもオーナーさんもお二人ともサーファーさんで、サーフィンをやりたく、メッカである下田近くのこの店を切り盛りされているとのこと。
翌日には、偶然、オーナーさんも主催者の一員として開催されているサーフィン大会があるとのこと。小規模な大会だそうだが、間近で、プロのサーフィンの大会を観たことがなく、観に行くことにした。実際に観に行くと、みなさん、さすがのテクニックで、見てて飽きない。大音量の音楽といい、フルーツとアイスなドリンクといい、まさに夏を満喫させてもらった。
夜には、下田のNanZ VILLAGEというオープンエアなサーファー御用達のお店で、その関係でプロサーファーさんと知り合いになって、で、ツーショットの写真まで撮っちゃている。僕は、ミーハーか!

こういった交流っていうのは、すごく思い出に残る。全部、偶然の産物ではあるものの、こういう偶然が発生するかどうか、が、結論、満足度として、重要なのだ。
そして、ADDressというサービスを使う人は、なんとなく、きっとこういった地域との交流の楽しさを知っていて、そして、期待しているように思う。

でも、そんなものは、偶然なんだから、提供できるかどうかわからない。
この期待値と提供物のミスマッチの問題はどうしたら良いのだろうか。

 

この解決方法、完全なる上田の未検証なアイデアではあるが、1つ思いついたのだ!
メンバーシップカードだ!

つまり、住み放題のメンバー向けに、ADDressが、各地域で交渉して、地域の商店の利用時に割引を受けることができるカードを発行することではないかと思う。
通常のメンバーシップカードのように、たくさんのお店の割引ができる、、というのが売りではない。極端にいえば、割引なんてものは、あっても無くてもいい。

地域の楽しいお店とADDressのメンバーとをつなぐためのサービスなのだ。

 

ちょっとした田舎の、地域住民が、日頃、何をしているのか。
こういうことをブログで声を大にして書いていいのか分からないが、見ている限り、一言でいうと、生産性が低い。

カフェでは、マスターさんが、隣の役所に勤めている常連のお客さんと、ツマラナイ話を永遠にしている。
お魚屋さんでは、販売されている女性の方が、魚の切り身を買いに来た近所の奥さんがいらっしゃる度に、仕事の手を止めてペチャクチャしゃべっている。
居酒屋では、なじみのお客さん同士だけでなく、働いているはずの店長さんも一緒になって、ダラダラと野球の話を話している。

生産性が低いって言っちゃダメだな。きっとお客さんの側もそういった気心知れた人がいるお店でサービスを受けたいんだと思う。だからこその毎日のおしゃべりなんだろう。
改めて考えると、東京のモノクロでデジタルな感じこそが、逆に、人が住む環境として、異常なんだろう。

そういった、おしゃべりが大好きなお店の方も、さすがに来ているお客さん全員と仲良くなることはないだろう。また、日帰りや1泊2日で通りがかった見知らぬ人とダラダラ話すこともないだろう。
ADDressのメンバーは、1週間や1ヶ月、その地域で過ごす。それに、一度使うだけでなく、その土地を気に入れば、きっと数ヶ月後にまた何日も住み込むのかもしれない。
だからこそ、その地域のことが知りたいし、そして、ある程度、時間の余裕もある。下手したら、3泊でも5泊でもどっちでもいいかな、って思って日程を決めている。数日ぐらい、ダラダラと過ごしたところで、何も変なことはない。どうせ東京での毎日の生活でもダラダラ過ごしているだけだから。

上記のような、地域で長年、商売をされていて、「おしゃべり」という人として大切なスキルを持っている方がいるお店をしっかりピックアップして、ADDressメンバーに紹介することがポイントなのだ。
そして、ADDressメンバー側も、メンバーシップカードを見せることで、「私は、この土地に興味があって、長期間、遊びにきたヒマ人なんだ!」と宣言することができ、ご飯を食べに行って、逆に、まんまとそのお店の方に餌食にされる、ということが実現するのだ。
もちろん、旅行中に、この店はどういう店かわからなくたって、何も遠慮なく、手当たり次第に、自ら積極的に話しかけれる人ならいいだろう。
でも、僕は、シャイなので、入った店で、声高らかに、「今日、僕は、ヒマを持て余す神々の遊び、として、この店に来たんだぞ!」と叫ぶことはできない。
きっと、こそっとお店に入って、「このお店のオススメってなんですかねぇ。」って小声で聞くぐらいが関の山である。

 

メンバーシップカードで提供されるベネフィットは、本当になんでもいい。もはや100円引きでもいい。居酒屋とかならドリンク一杯サービスでもいいし、カフェとかならミニデザートのサービスでもいい。八百屋さんやお肉屋さんとかなら、「何かオマケをつける。」でいいのだ。
まさに、例の、商店街で鳴り響く、「奥さん、今日はちょっと特別にサービスしておくからね!」だ。

 

ADDressっていうのは、ホテルではない。住居だ。だから、サービスが欠けまくっている。フロントの人も居なければコンシェルジュも居ない。家守と会えるタイミングがあれば大丈夫なのだが、そうでないと、この地域のどこに何があるのかを聞く相手も居ないのだ。
一方、ホテルは、普通、泊まりにきた顧客を囲い込もうとする。そしてサービスを多角化しようとする。旅行客のお財布消費の占有度を高めようとする。ホテルの中に、レストランというものがあったりする。大浴場も当たり前のようにある。なんと、併設のカラオケバーやマッサージサービスがあったりもするのだ。

ADDressではそんなものはない。食事一つ取っても、お店を探して食べるか、自分で商店街の八百屋さんとお魚屋さんに行って材料を買ってきて作らなければならないのだ。まぁ住んでいるから普通といえば普通なのだが。

だからこそ、必然的に地域との交流が増えてくる。
だからこそ、ホテルより、ある意味、ADDressの方が、パーフェクトなサービスなのだ。
そして、メンバーシップカードは、地域との交流を量産できる。
「地域ならではの人との、特別な、思い出に残る、偶発的な」交流の、再現性が高いのだ。

ぜひ、このアイデアを採用してください!

●定額 全国住み放題「ADDress」

 

ADDressへの投資、セルフサービスが心地よい

今回、ADDress社のシリーズAのラウンドがあった。このラウンドでもガイアックスとしてリードで入らせてもらった。嬉しい。
で、実は、投資の前、9月に、僕自身が、1ヶ月間、みっちりとADDressを使ってみた。その感想をシェアしたいと思う。

この1ヶ月、ADDressを使い倒してみての最大の感想は、「セルフサービスが心地よい」だ。

約1年前にADDressの設立時に出資させてもらった時から、今回、実際にADDressのサービスを使ってみるまで、この「セルフサービス」ということが、一利用者の立場としての僕にとって、大きな魅力であることを全く気付けてなかった。

最近も、何度か、この良さについて、周りに説明しようとトライしているのだが、なかなか上手に説明できない。がんばって、いくつか例に出して伝えたい。

 

僕の兄上は、温泉に詳しい。年間100箇所以上の温泉を体験している、そして、最近では、専門雑誌にも寄稿までするようになった。
そんな兄上曰く、
温泉旅館で最近起こっている、最大のクレームは、
「夜、くつろいでいるところに、部屋にスタッフが入ってきて、布団を敷くこと。そして、朝食会場に行ってご飯を食べてる隙に、勝手に部屋に入り、布団をあげちゃうこと。」
とのことである。

旅館経営者の立場からすると、コストを使って、満足度を上げようとして、なぜ叩かれなければならないのだろうか、と思うだろう。残念極まりないことである。

そして、逆に最近明らかになっている、コスパが良い、つまり、コストの割に宿泊客の満足度を上げる重要な一手は、
「大浴場に、取り放題のタオルを設置すること。」
である。
たしかに、なぜ、数万円払って温泉旅館に泊まって、部屋からタオルをわざわざ持っていかなければならないのか。そして、今さっき、大浴場で使ったタオルをわざわざ部屋に持ち帰って、明日の朝、気持ち良く使うためにタオルを干さねばならないのか。
僕は、いつも、きっちり乾いて欲しいので、タオルを掛けたハンガーを壁とかふすまの上の方に引っ掛けて寝ることにしている。部屋の壁にちゃんとした取っ掛かりもなかったりして、引っ掛けるのに苦労したりもする。その苦労している様子なんてものは、落ち着いて考えると謎すぎる図である。

この温泉旅館に関わる2つの話のポイントが何かわかるだろうか。
「僕が僕のやりたいようにやるから、資材だけ積んどけ。」ということではないかと思う。

 

別の話になるが、
みなさんは、タイムズカーシェアとレンタカーと、両方のサービスが並んでいた場合、どちらを使うだろうか。
僕は、両方があるのであれば、絶対にタイムズカーシェアを使う。
カーシェアは、なんといっても、手続きが早すぎる。スマホアプリの操作や、カードをかざすだけで、車のロックを外し、乗り込んですぐに出発することができる。
一方、レンタカーだと、店頭で、カウンター越しにスタッフさんとやり取りをするのが面倒すぎる。スタッフさんが車を事務所の前まで持ってきてくれてもいいのだが、それで待たされるのが嫌だ。
出発のタイミングでもお見送りがあったりする。お見送りのために店員さんが、外に待ってくださっていると、泣く泣く出発せざるを得ない。こっちとしては、出発前にゆっくりスマホのBluetooth連携やカーナビの設定などをしたいのだ。

全体的に人が動いていることに対して無駄を感じるし、そして、その無駄に付き合わされている感じがする。ストレスだ。つまり、お見送りされるのは、ストレスだ!
もちろん、僕のために動いてくれているのだが。

カーシェアなら、土曜日の朝9時に予約しておいて、でも、自宅のベッドから抜け出すことができず、昼過ぎの13時に取りに行くことも多々ある。
レンタカーだと、9時に予約したら、体に鞭打って、遅くても9時30分までに取りに行くか、もしくは、9時30分ぐらいに、「すみません、、遅れてて、、。10時ごろになると思います。」って電話をするだろう。

もちろん、カーシェアだと、自分で掃除をしないといけない。でも、実際、毎回、掃除機を入れてもらう必要性は感じない。地域の30人ぐらいが、良心に従って、適当に、適切な綺麗さをキープしていれば、それで十分だ。

つまり、カーシェアのポイントは、「僕が僕のやりたいようにやるから、車だけ置いとけ。」ということではないかと思う。

 

セルフという訳でもないのだが、ヘアカット専門店のQBハウスにも通じるところがあると思う。最近は、ガイアックスのブランド責任者のナターシャにQBハウスに行くことを禁止されているので、あまり行ってないのだが。

あの何のサービスもなく、することだけして、スピーディに終わる、あのサッパリした感じ。もちろん、散髪で頭がサッパリするが、サービスがそれ以上にサッパリしている。
個人的には、10分という短期間で完了してくださることを評価して、普通のヘアサロンよりも、より高い値段を払ってもいいぐらいだ。

普通のヘアサロンだと、マッサージをしてくれたり、お茶を出してくれたり、雑誌を選んで置いてくれたり。至れり尽くせりだ。正直、これらを全て省略してくれているQBハウスは、天才だと思う。
普通のヘアサロンで、特に困るのは、ワックスを付けたりスプレーしたりして、髪型を整えてくれることだ。僕は、シャンプーをしない派(湯シャン派)なので、そもそもお店でシャンプーもしてもらうのが嫌なのだが、ワックスをつけられると、家でシャンプーで洗わなければならない。
撮影とかの予定があって、その前にワックスで固めてくれるのは、もちろんいいのだが、日常生活であれば、そういうことは、はっきり言って不要だ。

つまり、QBハウスのポイントは、「僕が僕のやりたいようにやるから、最低限なことだけやっとけ。」ということではないかと思う。

 

みなさんは、ホテルと別荘とどちらが好きだろうか?
ホテルはホテルの良さがあるのだが、別荘は別荘の良さがある。もちろん、僕は別荘を持っていないのだが。
沖縄旅行の際に、知り合いが持っている別荘、普通の最高級なタワーマンションの一部屋なのであるが、を使わせてもらったことがある。
最初に部屋に入るまでは、ちょっと全体像を掴めなく、「うーん、借りたお部屋、どういう感じなんだろう?」という気はするが、一旦、中に入って、冷蔵庫やら、ガスコンロやら、洗濯機やら、テレビやら、ベッドやら、全部見てみたら、完全に把握できるし、把握してしまったら、もはや、東京の我が家と何も変わらない。店員も誰もいないし、非常に落ち着く。
近くのスーパーへ買い出しに行ったり、自由に洗濯したり。

みなさんは、ホテルや旅館で、実際に洗濯やクリーニングをしたことがあるだろうか?仕事用のカッターシャツぐらいであれば、クリーニングへ出すのはいいのだが、たとえば、このパンツはクリーニングへ出すのだろうか、と、悩んだり。結果、自分で洗面所でパンツを洗って干したりして。一体、僕は、パンツの洗濯という「日常の当たり前」を誰に遠慮しているのだろうか。
ビジネスホテルによく設置されているコインラインドリーも悪くはないのだが、1時間ごとに計3回も出向かなければならない。コインランドリーでは、クレジットカードやPayPayは使えない。しかも、コインランドリーのある2階に両替機が置いてなかったりして。しかも、洗濯洗剤を置いてないケースもある。フロントにわざわざ行くのは面倒すぎる。

話は戻るが、別荘は、洗濯をはじめ、全てを自宅な感覚で使えるのがいいとは思う。これが別荘の良さだ。人はいない。サービスはない。ものはある。これが、落ち着く理由である。

別荘のポイントは、「僕が僕のやりたいようにやるから、使っていいという権限だけ渡しとけ。」ということではないかと思う。

 

別荘は、いい。

だからと言って、僕は、軽井沢という固定された場所に、多額の初期費用を払って別荘を買おうとは思わない。流動ではなく、固定の匂いがプンプンする!そんなのイマドキじゃない。

だからこその月額サービス・多拠点のADDressなのだ。
ADDressというサービスは、「僕、住所不定っす。」っていう感じのコアなアドレスホッパー向けのサービスという側面だけではなく、むしろ、東京に拠点がある一定程度の余裕のある人向けのイマドキの別荘でもあるのだ。

つまり、「別荘 as a Service」、略すと、「べっース」、なのである。

セルフサービスだから、説明書きがいっぱいある。家や家の設備の使い方は、そういう説明書きを全部読めば全部分かる。自分の部屋の布団の上げ下げも、自分の部屋の掃除もハンディ掃除機でセルフサービスだ。全貌がまるっとわかって、安心だし、落ち着く。

だから、逆にいうと、運営コストが掛からない。

タイムズカーシェアって、急成長したよな。まぁそれはそうだよな。だって、セルフで顧客満足が落ちなくて、運営コストが下がるんだし。
QBハウスって、急成長したよな。まぁそれはそうだよな。
スーパーマーケットや、ファストフードとかも、急成長した。

宿泊を提供するホテル業界では、アパホテルやドーミーインなどの最低限のサービスで低価格で泊まれるホテルが、順調に成長してきている。

でも、よくよく考えると、宿泊のサービスは、あともう一回り、コストダウンできる。

実際、ADDressは、4万円で30泊できてしまう。
1泊1300円だ!

よくもまぁ、こういうサービスを思いついて、そして、実際やろうとするよな。

ADDress創業者の佐別当さんと桜井さん、天才である。

 

●定額 全国住み放題「ADDress」

 

個人の時代

先日、かなり仕事ができる女性に会った。いろいろ業界事情をレクチャーいただいたのだが、短時間なのにメチャクチャわかりやすかった。
仕事はできるし、すごく優しいし、細かいところまですごく心遣いができるし、語学力も尋常じゃなく、こんな素敵で綺麗な人がいるんだ!ってびっくりした!
今、思い出しても、その凄さにドキドキしちゃう。

その人が個人での成績が良すぎるので、また講演などすると好評すぎるので、属されている会社の方針としては、出来るだけその方ではなく、組織全体としてアウトプットを出すような組織体制を作る、とのこと。つまり、できるだけそのポイントゲッター一人が活躍するのではなく、他のメンバーも前面に押し出して、他のメンバーも目立つようにしていく、ということになっているとのこと。もしも、その方が会社を退職されたら、もはや継続性がなくなってしまうからだ。

その女性も、まぁ何度かは、上司や周りに、こんなんだったら会社を辞めたいんですけど!ぐらいは、言ってるんだとは思う。(ただ、まぁ全地球人が一度くらいはそんな話をまわりにしたことはあるだろうが。)
そして話を聞くと、実際その方は、10年以上会社にコミットしている人で、今もなお退職する予定もなく。普通に考えて、会社の立場だったら、こんなに素晴らしい人は居ないだろうなと思う。

でも、だからといって、会社としては、どうするべきなのだろうか。

これは、なかなか、難しい問題である。
たしかに、会社たるもの、組織で勝てるようにならないとダメだし、あのブルーオーシャンというビジネス本にも出てきていた、エンターテインメント集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」も、そういう方針である。通常のショーやサーカスであれば、看板役者がキーではあるが、そういう立場の人は一切いない。その一般化が、つまり目立つ人がいない状態が、安定した経営を支えているのだ。劇団四季もさすがにおしゃれ。ライオンキング、先週末、見てきたよ!動物たちの動きがおしゃれなだけではなく、経営がおしゃれ。
もちろん、出身地である我らが関西・阪急沿線のアイコン的なショーである宝塚歌劇。看板役者が重要ではあるものの、もはや、看板役者が機械的に量産される枠組みが整理整頓されている。機械的って言っちゃあ、熱狂的なファンさんに怒られちゃうので、「毎年偶発的に」かな。
安定的に成功している会社というのは、そういった形で、組織力で戦う、仕組み化する、一人に頼らない、ということをしっかりと実現して、ゴーイング コンサーンな、そして、高収益な会社を作り上げることができる。

 

吉本の闇営業の問題が発生していたが、まさにあれも、組織としてどう利益構造を保つのか、の話し。

ブラックボックス化して、独占して、自由を認めさせない。
まぁ大衆は、芸人の味方をするだろうな。
でも、本来、それによって、多大なる利益がもたらされているわけなので、吉本の個人株主や、吉本の株主のテレビ会社の個人株主は、現行のパワフルな利益に、現行の独占を作っている状態に、拍手喝采するべきである。
あの社長が悪いという印象を持った人もいるが、どうせ吉本社の利益のほんの一部、いや、ほんのほんのほんの一部の利益しか、あの、社長には還元されていないのである。本当にあの社長さん、叩かれてかわいそう。でも、あのノラリクラリな応対は、ある意味プロフェッショナル!
話は戻って、会社の利益は、株主に還元されているわけである。つまり大衆の株主が儲かっているのである。それゆえに、大衆が叩いちゃっているのを見ると、おまえら、利益だけ食べておいて、ズルいぞ、って思う。

 

あるべき経営はそうだとしても、上田個人としては、この問題に対してどう感じるのだろうか。
たしかに、「情報共有」して、「効率化」や「システム化」を図るのは、大好きだ。なんと言っても、座右の銘は「効率は愛」だから!
もっと言えば、効率化していく先には、社内でノウハウをまとめていくのではなく、公衆の面前でパブリックな形として、ノウハウをまとめていくべきだとも思っている。
情報やノウハウを一部で専有して握ってしまうことについては、本当に許せない。情報格差や独占が、資本主義社会における、もっとも重要な利益構造の根源であるとは思うが、そして、ビジネスとして、ついそれを食べに行く自分もいるのだが、一方で、一歩下がって落ち着いて考えると、理念のレベルとしては許せない。

組織化・システム化が重要である。が、このソーシャルやシェアな時代において、そして、このベンチャーな時代において、個人個人の秘めたるパワーは計り知れない。
そのパワーを思いっきり開放しなければならないのではないかとも思う。

たとえば、会社発信の情報なんて、誰も読まない。「あの人の新しい投稿か!」って思うから、その記事を読むのである。
中国に遊びに行った際に事情を聞いたのだが、もはや、メールやパソコンではなく、メッセージアプリのWeChatで全部仕事をしてしまうそうだ。日本でも気がつけば、Facebookメッセンジャーで、やりとりや仕事をしないといけなくなる。どうしても、メッセンジャーだと、業務やタスクが流れちゃうし、アーカイブ機能がないので、上田としては嫌いなのだが、それでもイヤガオウだ。
個人的には、やはり、グループを作れ、検索機能があり、そしてアーカイブ機能での未処理・処理済みを切り分けられるGmailが好きだ。スパムも消してくれるし。
組織化という観点では、メーリングリストやグループを作って、組織でやり取りしながら仕事を進める、というのは、間違っていないと思う。
が、しかし、現実としては、目の前にいる人とメッセンジャーやWeChatでつながり、個人間のやり取りで仕事をしてしまうのだ。ぶっちゃけ、そんなものだろうなと思う。そして、その傾向は、もっと増えていきそうだ。

会社としての情報発信ではなく、個人としての情報発信の方が、数倍パワフルにメッセージが届く。今どき誰が、会社発信の情報を読むのだろうか。会社発信で、顔が見えない時点で、読む気も失せる。せっかくの個人の書いたコンテンツが、会社用に仕上げることで、「会社からの発信」に振り替えることで、その手間こそが、そのパワーを減らしてしまう。本当に残念なことである。

このベンチャーな時代において。また、このソーシャルメディアな時代において。
人と比べて、頭が1つも2つも飛び出ている人(そして、性格もいい人!)は、一般に比べて、5倍10倍のアウトプットを出せるようになる。
実際、ガイアックスに社員として入社した人の多くの人(といっても20人程度?)が、キャピタルゲインという仕組みで、億単位以上は稼いでいると思う。もちろん、通常の社員、通常の月次の報酬では、とても、そのクラスの金額を出せない。
その結果、グループの中でも仕事ができる人は、もはや、報酬にほとんどこだわっていない。その代わり、ストックオプションや持ち株比率など、キャピタルゲインの構造には、すごくこだわっている。とはいえ、一定の成功をしたら、億単位になる、だけのイメージで、それ以上の詳しい金額感に、こだわっているわけじゃないのだが。もっと言えば、金銭的成功になんらこだわっていないのだが。
つまり、キャピタルゲインとアウトプットが完全に連動しているわけでもないのだが、一般に比べて、1.5倍とかの報酬の感覚ではない。数倍・数十倍だ!そういう時代なのである。

組織として、しっかりとした立派な軍隊を作るというのが良い、ということは間違いないのだが、こういう時代だからこそ、もはや、しっかりとした立派な軍隊ではなく、ユニークで生命力溢れるコミュニティを作るというのも良いと思う。
先日も京都でICCというベンチャー企業の経営者が集まるイベントがあったのだが、そこのイベントに参加して会場に座っている数百人の人たちは、本当に魑魅魍魎な人たちである。
一流ホテルのカンファレンス会場でのイベントなのだが、そのカンファレンス会場は、いつもだったら、しっかりした会社や組織のしっかりした幹部陣以上が数百人集まっているのだろうな。パリッとした一流のスーツを着て。
そして、それらとICCのイベントの風景とは、全く、別物の存在である。そういう魑魅魍魎で生命力溢れる人たちこそが、面白いと思う。世界の未来を作ると思っている。

もしも、組織の中に、尖っているが、さらに尖らせるとさらに大幅に跳ねる人材がいる場合、「組織や社会に対するノウハウ共有は必須」であるものの、
(1)「組織を底上げすることが大切か」
(2)「跳ねられるだけ跳ねるようにすることが大切か」
というのは、経営方針として、大きな違いがあるんだろう。

前者の組織底上げ方針の方が、組織を作り込むことで組織の取り分比率も高い。おそらく、7割8割だろうし、基本的には、経営上の選択として妥当だし、有利だろう。

後者の方であれば、そもそも跳ねた時に組織として、関係を持てるかどうかが一般的には難しい。
たとえば、この女性の方が、業界において目立ちに目立ち、退職・独立し、最終的には、元の会社の競合となってしまったら、結局、目も当てられない。
リターンが多いか少ないかではなく、マイナスなのである。

僕だったら、こんな【社員である】という怖い状態を、早く安定化させたいので、カーブアウトしてもらう。つまり、タダでもいいので、何割もの株式を渡してしまうか、もしくは、それこそ早々に起業をしてもらって、起業支援をして、出資をさせてもらうか、を、するだろうなって思う。(まぁ、この枠組みのせいで、この枠組みの裏で、いろいろな問題が発生してしまうのだが。)

通常であれば、経営上の正しい選択は前者だと思う。後者の跳ねるようにする方だと、どうしても、ギャンブル要素が強いし、組織の取り分比率も低い。でも、もしも万一、誰か一人でも大成功してきたら、取り分が、3割とか5割だったとしても、もしくは、もっと少なくて、仮に1%だったとしても、通常の利益水準を超えるリターンがあるのだと思う。

 

上田ならどう考えるか。
いろいろ悩んでしまう。まぁ経営なのだから、当然いろいろ悩まなければならないのだろうなぁ。

まぁ結局のところ、何をしたいか、だろうなって思う。
どう「考えるか」じゃなく、どう「感じるか」。
だとしたら、個人の感情としては、仕事ができる人間が、これ以上ない形で、スピーディにすごい人になっていく。それを見ているのが、最高の快感である。
 

夢の車、らくらくカー

今週末、東京モーターショーに行くことにした。電動キックボードで勢いあるベンチャー企業さん、Luupの岡井社長に、特別招待券まで頂いた。Luupの新機種も出るらしく楽しみにしている。

携帯電話における「らくらくホン」は、素晴らしい商品だと思う。
あるターゲットに対象を合わせ、削り落とすところは削り落としまくった、偏りまくりのプロダクトである。そして、おそらく最新の機能はそこまで詰め込んでいないので、原価も安く、でも、特に安くなく普通の価格でも、全然売れてしまうという。

そのような感じの車版、「らくらくカー」をどこかのメーカーに作ってもらいたい。偏った奴。
日本の世の中には、まだまだ「偏り」が足りないと思う。

 

ちなみに、最近、高齢でもある実家の父親のための新車をいろいろ調べている。
もちろん、僕は、ライドシェアがあれば、こんな問題は解決されると思っているし、ライドシェアがあれば、父親にも免許証の返上をしてもらうのだが。それが実現できていないので、、、結果、いろいろと調べている。

家族会議をして下記の条件が出てきたのだが、この条件にフィットする良い車があれば教えて欲しい。ちなみに、トヨタ、スバル、マツダ、ホンダを回ったが、一番良かったのは、ホンダのフィットで、ただ、後進時の安全装置が弱いので、この秋のフルリニューアルを待っているところだ。その点が強化されると嬉しい。この東京モーターショーで見れるはずなので、楽しみにしている。

・僕や兄上も年に2〜3回乗るし、人数の関係で、軽はだめ。普通車で。
・歩行者を轢かないという安全装置が最も重要。
・車の図体が大きいと、当たってしまうリスクがあるし、死角ができやすいので、できるだけ小さい車がいい。
・逆に車の中にいる人の安全性は低くくていい。
・高速巡航時の自動運転機能など一切不要。そもそも高速に乗らない。最高時速を60kmにしてもらってもいい。
・夜間も車に乗らないので、夜間における衝突防止機能は、プアでも大丈夫。
・ガソリン車。
ハイブリッドにすることで、初期投資が上がり、ランニングが下がるが、回収できるほど、乗らないので、ガソリン車でいい。
しかも、静かであることは、逆に怖い。
・中古であることを厭わないが、結局、安全装置が古いと弱いので、最新型を買うつもり。
ここ数年は、安全装置関連が急激に進化しているので、型落ち車の価格下落が激しくなっていきそう!

 

ご高齢の方が、トヨタのプリウスで、お子さんの命を奪ってしまうなどの本当に痛ましい事故が何度かニュースで流れていた。
トヨタの販売店の方からは、プリウスの安全性が低いわけではない、と力説されていた。プリウスが単に売れすぎているだけなのだ、と。
まぁたしかに、そこそこの年齢で余裕がある方はプリウスを買っていそうなので、そういうこともあるのだろう。

ご高齢になられて、プリウスを所有できるということは、40年間、50年間、社会に役に立つべく一生懸命お仕事を取り組んでこられて、その総仕上げも無事に済んで、引退をし、自分自身でも「良い人生で良かったな」、まわりからも「おじいちゃん、良い人生を過ごせてよかったね」と思ってもらえてるのだろう。でも、事故を起こしてしまうことで、そういう状況にも関わらず、それらの幸せな人生がすべて暗転してしまうのである。

プリウス、地球環境に優しく、地球環境を考えている車の所有者さん、という印象を持つような素晴らしい車ではある。
でも、所有者として、事故を起こして被害者の方の命を傷つけてしまったら、被害者とそのご家族の方のことを考えたら、通常よりも高い費用を支払って、いつかどこかで少し効果を発する地球環境に優しく、ということを、ちゃんとケアできていたことが、逆に本当に悲しくなる。

ともかく、家族会議では、「人を轢かない車」であることが、最重要であることを確認した。
もっと言ってしまえば、事故を起こして、人にも大きな迷惑を掛けてしまったのに、車内に向けた安全装置はバッチリ実装されていて、自分は無傷、というのは、もっともヤルセナイ、という感じ。
自分自身が怪我をしたいわけでも、事故で死んでしまいたいわけでもないが、高齢になった自らの運転で、未来ある若い人生を閉ざしてしまうような事故を起こしてしまえば、あのような報道が流れるもの当然だと思うが、まさに、生きていて、なお、生き地獄であることも、事実ではあるとは思う。

おそらく、しっかりとご高齢になるまでお仕事をされてこられた方で、資金的にも余裕がある方なら、下記のような優先順位ではなかろうか。

人に迷惑をかけない >>>>>>>>>> 自分が安全 >>> 地球環境 > コスト

父上の今、乗っている車も、数年前に買った車で、そこまで距離も走っていないし、全然不満もなく、本人も買換えをしたいわけではないのだが、僕からの「たかだか、100万円、200万円で、リスクを低減できるなら、迷わず、買い換えるべきだ」という話しで、買い換えることとなった。

 

最近の安全性を高めている車は、本当にこの視点が欠けている。
車内の安全性に拘っているのが多い。
そして、安全性の点の高いものやランキングを見ると、歩行者の安全と車内の安全を総合評価している。場合によれば、自動で運転するようないろいろな機能のことを評価している。僕のような「父が買うべき車を探しているような消費者」からすると、全く意味がない情報である。

車内の安全性を高めるために、どんどん車の図体が大きくなっているのも、本当に問題である。
スバルのインプレッサは、ライバルのディーラーが、こぞって褒めていた。他社と違って、EyeSightという2つの目を使って、歩行者などを発見する独自に磨き上げてきた画像認識システムは本当にレベルが高いらしい。ただ、70歳のおじいちゃんが、あのスポーティな、バカでかい図体の、3ナンバーの車に乗るわけ無いじゃんって感じ。

複数のメーカーのうち、トヨタが最も精彩を欠いていた。あまりに欠いていたので、本当かなと思って、トヨタだけ、3店舗も巡ってみたが、もれなく、イマイチだった。
何より営業マンのレベルが低かった。僕の質問に対して、まったく的確に回答しないのだ。ごまかしてくるというか、ポイントが理解できていないというか。
また、説明がイマイチすぎるので、自分でパンフレットを詳しく見たが、見る限り、少なくとも小さなサイズにおける車の安全性の機能も、他社と劣るか、良くても同等程度であって、かなりイマイチだった。たしかに、ハイブリッドなど、地球環境のために力を入れているのは、分かるが、今回の要件には全くフィットしない。もしかしたら上級車には、安全性を高める機能を実装しているのかもしれないが、そんな車は今は要らない。
でもさすがトヨタ、恐るべき、なのは、4つのメーカーのうち、営業マンのスキル的にも車の実力的にも、本当にイマイチなのであるが、「日本のトップメーカーである」「トヨタだから安心」オーラだけは、ものすごく出してきていた。そのため、物を買うときは、一流品を買う傾向の強い父上・母上は、トヨタレンタカーのフランチャイズをやっていたからというのもあるかもだが、完全に心がトヨタに奪われていた。
「祐司くん、まぁトヨタでいいんじゃないの?」

ブランドというのは、本当に怖い。これこそが営業マンの質を下げているのかもしれない。

そうだ!我々は、ガイアックスという全くブランドのない会社で働けていて、幸せと感じるべきなのだ!

 

マツダは、デミオみたいな小型の標準的な車にも、あらかた、マツダとして用意できている安全装置を実装できるようにしている。安全装置は高級車に限らない、という、その思想は、素晴らしい。ただ、ところどころイマイチなところが。このイマイチなところは、ホンダを除く、各社ともほぼ一緒なのだが。
たとえば、歩行者や何かしらにぶつかりそうになる時に、自動的に”ブツカル”ということを認識して、自動ブレーキシステムが作動するのだが、少しでもブレーキやアクセルやハンドルを操作してしまったら最後、自動システムが停止し、運転手の手動運転に戻ってしまうのだ。そのため、たとえば、ブレーキとアクセルを間違えて踏んでしまっても、同じく、アクセルの指示を採用し普通に加速してしまう。

「ブレーキとアクセルの踏み間違い機能」は、各社そこそこ実装しているのだが、起動タイミングがポイントで、止まっている時とか駐車場内などぐらいの低速移動中に限る、という条件がどのメーカーにもついているのだ。この機能によって、駐車場に止まっている車をコンビニに突っ込ませるという事故は防げるのである。
ただ、一方で、30kmとかを超える通常移動中に、ブレーキのつもりで間違えて、急にアクセルを踏み込んだら、普通に加速してしまうのである。

「たしかに、巡航時での踏み間違いには、対応できないのものの、高速道路に合流する時など、運転手の意向と異なり、急に変に止まっても逆に事故るので。」とか「もっとも良い形でチューニングしているのです。」と自信を持って言っていた。
もちろん「高速には乗らない」ということは想定されていない。このあたりが、普通であり、「偏り」を感じれない。

 
そして、各社のディーラーが、ある意味、バカにしていたのが、ホンダである。
あまりに各社のディーラーが、バカにするので、当初、ホンダには行くつもりがなかったのであるが、逆に興味を惹かれてホンダのディーラーにも見に行ったのである。

ホンダの車は、自動と手動の切り替えがイマイチ。というか、ともかくすぐに止まってしまう、ということ。
「ショッピングセンターの屋上などの駐車場へ行くための螺旋の道でも、センサーが間違えて反応して、止まってしまうんです。」
まさに探していたのは、そういう車。

話を聞く限り、最新のN-BOXがなかなかいいのだが、軽だから見送り。
次に普通車のフィットも、他社からの前評判通り、こちらの要件に即して、なかなか悪くないのだが、各種安全装置が前向きにしか対応していないという。つまり、車庫入れなど、バックで運転している最中の安全装置は何もなく、その点が残念。
ともかく、今のモデルは、やはり数年前のモデルであり古いということと、ちょうど今年の秋にフルリニューアルということで、結論としては、フィットのリニューアルを待とうということになった。

もう、ディーラー巡りは、面倒だし、やりたくない。全体的に、僕のニーズに対して、機能やセールスポイントを整理して、理解している営業マンにも、なかなか出会えないので、苦労が耐えない。できれば競合比較もしておいてもらいたいのに。ぜひ、秋のホンダの新フィットが、期待値通りになり、そして、早く、父上の今の数年前の車を買い替え、このタスクをコンプリートさせたい。

 

話は、最初に戻るが、
誰か、下記のような車を開発してください!

・このご時世とはいえ、まぁ、ガソリン車。
・いろいろ安全装置がついていていいのだが、ともかく、ぶつかりそうになったら、有無を言わさず止まる。
・車内安全性は重視しなくていい。そもそもぶつからないような取り回しを重視した小さい車。
・最高時速は60kmとかでいい。加速のパワーもヘタレでいい。
・エアバッグは義務化されているだろうから、ついていていいのだが、むしろ、インプレッサにあるような歩行者保護用エアバッグが欲しい。

進化を続ける世の中には、真の顧客ニーズに寄り添った「偏ったサービス」というのが不足している。
ガイアックスでも、いろいろなサービスや商品開発において、真の顧客ニーズに基づいて、偏ったサービスを作れるように、しっかりと「切り捨てるものは切り捨てる」という意識を持たねばならない。
このあたりのことは、「ブルーオーシャン」というビジネス本にも詳しく記載されていたし、「イノベーションのジレンマ」という観点でも、よく取り上げられるポイントである。
切り捨てなければ!

 

今、このブログは、新幹線に乗りながら書いているのだが、新幹線もそうだ。エアラインは、座席の快適性を追求し、新型機を投入してくるし、JR東海は、一秒でも早く目的地につくために、10兆円を掛けて、そして、地方自治体とハードなネゴシエーションをしながら、リニア中央新幹線を作りに行っている。

そんな投資ができるのであれば、この新幹線に、トンネルでも途切れない快適なWi-Fiと、各席に電源を設置して欲しい。おそらく、新幹線に乗る、7割を占めるビジネスマンは、その2つだけあれば、それで十分なはずだ。
僕に至っては、その2つが新幹線にしっかりと実装されれば、むしろ、もっと長時間乗っていてもいいと思う。美味しいコーヒーをつけてもらえたら、永久に乗っていたい。

偏ったサービス設計。

車を時々、乗らざるを得ない。でも、ある程度、お金に自由が効く、上田家の父上のために、誰か「らくらくカー」を作ってもらいたい。
もしも、開発・販売をしてくれたら、僕が責任を持って、タイムズカーシェアさんに、大阪府茨木市のステーションに設置してくださるように、リクエストを送るので!