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食べログの不正業者が飲食店から金銭をもらって、ランキングを上げている件について

「食べログ」ランキング不正操作のステルスマーケティング業者は法的措置も  カカクコムが39社把握

http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20120105_502732.html

 グルメサイト「食べログ」において、好意的な口コミを投稿してランキングを上げる代わりに、飲食店から金銭を受け取る不正な業者が存在すると報じられた件で、同サイト運営元の株式会社カカクコムは5日、こうした行為を停止しない業者に対しては法的措置も視野に入れて対応していく考えを明らかにした。

食べログは、飲食店に訪問したユーザーが5点満点で評価や口コミを投稿できるサイト。カカクコムによれば、飲食店より「不正業者から食べログへの口コミ代行等の営業を受けた」との通報が2011年1月ごろに寄せられ、その際に業者が示した営業資料などに基づき独自で調査を実施。同年12月までに延べ39社の不正業者を把握したという。

食べログでは、恣意的なランキングの操作を排除すべく、飲食店の評価にあたる「点数」の算出方法を継続的に変更しているという。同社は「美味しいお店が見つかるグルメサイト」の価値を維持し発展させるため、今後もさらなる機能改善・運営体制の強化を行っていくとしている。

この問題は非常に難しい。

もちろん、当社でもCGM監視を専門的に行なっているので、こういう不正を目視ででも監視し、どうすれば、もっと健全なCGMな社会になるのかは、日々、追求している。こういう問題には比較的専門的には対処できる。が、しかし、当社もがんばるが、不正業者とのイタチごっこの様相もあり、なかなか難しい面もある。

監視の強化や「業者の投稿を探しだそう」以外に、この問題をクリアする方法はいくつかある。
位置情報を活用して、チェックインをさせておいたり重要視するのも手だろう。実際、今時、スマホで利用し、スマホで投稿しているのだから。(不正業者も、不正をするのが大変だ。)

また、今回のエントリーの主題であるが、そもそも個人認証を強化することも大切だ。
具体的には、カード認証でも何でも良いので、個人認証を強化することで、不正がしにくくなる。不正がバレたら、その個人アカウントでは永久に口コミができなくなるからだ。また、口コミのレビューの重み付けも、エッジランク的に、友達、もしくは、友達関係が強い人を重くすることで、少々紛れ込んできても、その影響を極小化できる。

 

ところで、Rettyをはじめとした、Facebook便乗派、Facebook信奉派の攻勢には、CGMサービスを今日時点で運営するにあたって、非常に意識をしなければならないと思う。実際、Facebookと完全連動することにより、個人認証の部分をかなり省略することができる。チェックインの機能も充実してるし。結果、今回のような問題はかなり発生しにくい。エンドユーザの立場としても、ぶっちゃけ、最近出てきたサービスで、Facebookアカウントで、Log in or Sign up できないと、「なんだかなぁ」と思う自分もいる。(ちなみに、Rettyは、Twitter認証のみでも大丈夫なので、本件には厳密にマッチしない。)

やるなら、Facebookに対応するという気持ちではなく、心の底から、Facebookに惚れ込んで、そこに心中するぐらいの覚悟でやらないといけない。

業界としては、もはやFacebookは、サービスではなく、インフラである。

任天堂DSで戦うのもいいが、ベンチャーだけでなく、大手企業ですら、Facebook上でZyngaみたいになるものいいと思うし、iTunes、App Storeやゲームセンターに乗っかりに行くのも現実として良いと思う。まぁ、任天堂はiPhone向けにゲームをリリースする気にはならないでしょうけど。

というか、5年後を予測しろ、と言われたら、CGMのサービス分野は、「Facebook信奉派」のサービスが、けっこうなジャンルで勝っている方に賭ける。

現CGMサービスをFacebookに少しずつ対応していくのもいいと思うが、現サービスのリニューアルだと、どうしても機動力に欠けがちだと思うので、個人的には、自社競合覚悟で、別に立ち上げるべきではないかと思う。もっと言えば別資本で。云わば、ANAにおけるPeachやエアアジアジャパンみたいな感じで。ちなみに、もしもそのパートナーに入らせてもらえるものであれば、喜んで入りたいので、ぜひお声がけいただけると嬉しい。

 

最後に改めて総論だが、こういう問題が発生したところで、CGMが社会の中でコアになる世の中の変化は止まらない。

今日時点の食べログのように、サイトに登録して自分の一部を投稿するようなサービスではなく、つまり「自分の脳の一部をクラウドの向こう側に置く」のが問題になったところで、では置かないようにしよう、という着地には至らず、こういう問題が発生するからこそ、(たとえば、Facebookのように)日常生活も、友達関係も、決済も、自分のアイデンティティや脳まるごと全部こそを、クラウドの向こう側に置こうぜ、という解になる。

どうせ、そのうち、Googleの検索履歴、カードの決済履歴、自分の位置情報履歴、も含めて、公開しにいく時代になる。

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