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シェアサイクルが十分にあったはずのシンガポールにおいて、規制強化に伴い、かなりの事業者が撤退することとなった。

週刊ダイヤモンド(2019年6月26日号)からのポイントを整理すると、
−−−
●事業者に免許制を導入
→まぁ妥当かな。
●自転車の登録台数の上限設定
→かなり少なめの数値設定とのこと。残念!
●利用者が指定駐輪場に止めるまで課金が続く仕様とする
→指定駐輪場という概念は違うと思う。
●3回ルール違反のユーザーは、全事業者による利用停止
→すごいルール!
●ルール違反の事業者への罰則強化
→これはまぁ妥当かな。
−−−
とのことである。

自転車が減り、駐輪場が減り、利用者が減り、事業者が採算が合わなくなり撤退し、、、ということで、ネガティブスパイラルに入っちゃっているわけである。非常に残念である。まぁありえない。

これは、シェアリングエコノミー協会、代表理事として、の発言ではない。
トライアスロン大好き、自転車大好き人間の上田として、のコメントである。

はっきりいうが、絶対にこのシンガポールの規制強化は、間違っている。バカじゃないかと思う。
ちなみに、日本においてもシェアサイクルは全然普及していない。その理由は明白だ。シンガポールと同様に路駐が許されていないからだ。だからと言って、公共が十分に駐輪場を用意しているわけでもない。

 

中国のシェアサイクルを見て、いろいろな意見を言う人がいる。
・自転車がたくさん捨てられている。有り余るほどの自転車があり、社会問題だ。
・事業者の多くは、経営難になり、やっぱりシェアサイクルのシステムは社会において間違っていた。デポジットを返していない事業者もあり、消費者は欺かれた。

中国のシェアサイクルがたくさん並んでいる風景を撮した写真。あの写真に、インパクトを感じられた方は多いとおもう。あの写真をブログにアップして、これはいかがなものか、という論調は多い。

たしかに事業者の経営判断ミスもあろうが、そもそもの経営判断は、日本にいる普通の経営者の日頃の経営レベルに比べ、遥かに高度なレベルでの話であり、そこら辺にいる日本人が気軽に突っ込めるレベルでの話しではない。いわば、日本の大学のバスケサークルのメンバーが、NBA選手の判断ミスをあざ笑っているようなものである。

だいたい、社会全体の意思として、シェアサイクルをもっと普及させていないのは、本当に間違っている。バカだ。
現在の日本のシェアサイクル事業者は、この厳しいマーケットにおいて、よくもまぁ日本人のためにシェアサイクル事業に参入し、頑張ってくださっていると思う。まさに真の貢献者である!

ドコモ・バイクシェアさん、いつもお世話になっています!僕は、かなりのヘビーユーザー。
コギコギさん、地方都市などで、低価格に導入を可能されてがんばっていらっしゃる。
ハローサイクリングさん、勢いよく伸ばされている印象が。
その他、多くの会社ががんばっていらっしゃる。

 

●普通に自分の自転車に乗るよりもシェアサイクルが良い理由

君は、自転車が普及し、通勤など日頃の交通手段として普及しているオランダの、駅前などの自転車置き場を見たことがあるか?

オランダにおける大抵の自転車置き場は、かなり広大なスペースであり、そして、そこにかなりの数の自転車が並んでいる。その光景は、壮大すぎて、笑いがでてくる。広々としたスペースに地の果てまで自転車が埋め尽くされ、並んでいるのである。

なぜそのように並ぶのか。
それは、そこに置いている、ある一台の自転車は、その所有者しか利用することができないからである。なんと、人の数だけ自転車の数が必要なのである。

それに比べたら、当然であるが、中国の自転車の量なんて可愛いものである。
なぜ、シェアサイクルの普及している中国では自転車の量が少なくて済むのか。そこに置いている自転車は、万人が利用することができるから、絶対的な量は少なくて済むのである。どうせ、自転車なんて、長くても、1回に30分とかしか乗ることはない。だから1台を20人とか30人でシェアすることができるのである。

シェアサイクルの路駐がダメって言っている時点で、ナンセンスなのである。普通に自分の自転車だったら、普通に路駐をしている人は多いのではないだろうか。
つまりシェアがダメなのではなく、自転車が普及し、絶対量が増えたら、それだけで普通に問題になるのである。少なくとも、普通に一人一人が自分の自転車を乗って止めるより、必要となる駐輪スペースは、そして、問題になるレベルは、シェアサイクルの方が、数分の一とかになる時点で、セーフティなのである。
中国では、残念ながら、シェアサイクルが便利すぎて、数十倍とかの規模に伸びちゃったから、シェアサイクルが槍玉にあがって問題になっているだけである。

 

●自転車がそもそも良い理由

君は、今、都市にある道路の使われている面積を100とすると、自動車、歩行者、自転車、それぞれにどのぐらいが割り当てられているか、分かるか?
僕の目視という、統計的に全く信用のおけない統計結果では、自動車:歩行者:自転車で、90:9:1である。
もちろん、自転車用の青い専用通路が、最近は、少しずつ出来てきてはいる。信号や道路が斜めに分かれるごとに、急になくなったり、復活したりするやつである。そして、上にきっちりと何台もの路駐車が停まっていて、まったく真っ直ぐに走れないやつである。左折の度に、左折車が左ギリギリに寄ってきて、いつも怖さを感じるやつである。

君は、自動車に通常、何名が乗車しているか知っているか?
同じ統計手法では、だいたい、多くは1人である。もちろん2人のこともあるが、まぁなかなか3人とか4人とかっていうのは見ない。

次に、君は、1人だけで乗っているだろう自動車と、自転車の占有面積は、どのぐらいの比率になるか分かるか?
まぁ自転車5台分ぐらいのスペースを、自動車1台で占有しているわけである。それが駐車中の話なら、車1台のスペースに自転車10台は設置できるのではないだろうか。

改めて説明すると、僕たちは、僕たちの都市の道路において、超「省スペース」な自転車に、車用の道路の何十分の1のスペースだけを割り当てた挙句に、そこを溢れた瞬間に、「危険だ!」、「邪魔だ!」って叫んでいるだけなのだ。4車線のうち、2車線を自転車専用道路にするとか、自転車の駐輪・路駐スペースに当てるとか、もっと自転車ナイズされた都市になれば、余裕すぎて、絶対に危険だなんてことはない。ただでさえ、自動車と比べて、危険な事故が発生するわけないのに、もしも、自転車ナイズされた都市になれば、もっと危険度は減るだろう。

東京の駐車スペースを一気に半減させて、そこに自転車置き場を作れば、いくら普及したところで、絶対に自転車の路駐が問題になるわけがない。絶対にガラガラで埋まることはありえないだろう。道路の一部を、ところどころ、パーキングメーター設置の駐車場にしているが、同様に道路の一部を自転車置き場にすれば、さらに自転車で満車になることもまず想定できない。しかも個人所有の自転車ではなく、シェアサイクルなら、数倍、スペースを圧縮できる。

きっと車は、停めるところがなくなって困るだろう。その上で言いたい。車なんて、邪魔で危険で社会的に悪なんだと。
そして、車ばかりが並んでいる道路の写真を撮って、ブログにアップして、言いたい。こんなに車が並んでいるのですよ!と。

 

●体を動かすこと

そもそも一番言いたいことはそんなことではない。
何より、移動をするのに、自分で体を動かして移動をすることができる自転車がいいのだ、っと言いたい。
人生において、特に、忙しくてタブレットやパソコンに向かいがちな社会人人生において、体を動かすこと、運動をすること、これはかなり優先度の高いことである。

分かるかなぁ。自分の力でペダルを漕いで、前に進んでいくその爽快さ。トライアスロンの競技、3つとも大好きだけど、自転車も本当に大好き。もちろん、東京オリンピックの観戦でも、真っ先に、トライアスロンを申し込んだよ。開会式や閉会式なんかより、一番見てて楽しい時間になるはずだよ。
まぁ東京オリンピックのチケット、申込み大変だったし、その挙げ句に、全滅だったけどね。

自転車に乗って、そして、iPad Miniを入れたメッセンジャーバックを担いで、スニーカーとクロップドパンツで、都内を回る気持ち良さ。

車で移動とかって、すぐに運動不足になりそう。中西部のアメリカって、家の前の車に乗って、オフィスや店先まで車で移動したりするけど、マジで信じられない。致命的な運動不足になりそう。太っちゃって、元に戻れなさそう。
自動車、、まさに自動化。そのうち、人類は、口にチューブを挟んで三食を済ませるようになるのだろうか。

それに比べて、やっぱり自転車は最高!
レース中の自転車も、汗をかきながら、水を浴びながら、山を登りながら、海な景色を見ながら、最高の気持ちになれる。
だけど、街中の自転車ライド、特に春や秋の天気の良い日なんて、本当に最高!移動途中にあるカフェやニューオープンのレストラン、おしゃれなショップを覗きながら、風を感じて走っていく感じ。

やっぱり、自転車がサイコー!
もはや、シェアとか、シェアじゃないとか、どうでもいい。
自転車は、ともかくオススメなのだ!

社会システムよ!早く来い!そのためにも、みんな、自転車に乗ろう!

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