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アフリカ出張報告をブログに書いている。
ラストは、エチオピア発生していた飛蝗のニュースから感じた話。

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・飛蝗(ひこう)

飛蝗(ひこう)

トノサマバッタやその他のバッタがときに大群をなして群飛すること。トノサマバッタは温度,湿度,日光,食物などの適当な環境条件の組合せにより,単独相,群生相の異なる2相を生じることが知られている。群生相の個体は単独相に比べて前胸背が短く,正中線上の隆起線を欠き,翅が長いなどの特徴があり,大群をなして活発に飛ぶ。
※ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

僕がアフリカにいった2月頭のタイミングでは、新型コロナウィルスのニュースよりも、バッタの大量発生による被害、蝗害のニュースの方が盛んに流れていた。毎日毎日、バッタの映像が流れていた。
なんと、エチオピア・ケニアなどのアフリカ東部に、10000〜2000億匹のバッタが、大量発生し、押し寄せてきて、農作物を食い荒らしていたのだ。ただでさえ、貧困で、食料危機を抱えているのに、さらにこのバッタがトドメを刺すべく、食い荒らしにくるのだ。
なんと恐ろしい。

 

僕は、アフリカのホテルで、毎日毎日、テレビに映し出されていた、空を覆い尽くすほどのバッタの映像を見ることができて、不謹慎ではあるが、すごく生命の神秘を感じるし、種のすごさを認識させるし、そして何より、幸せであった。

実は、僕は、ガイアックスを創業以来、この飛蝗のアルゴリズムを信じて経営してきたからだ。
ベンチャー経営者の皆さんも、ぜひこの飛蝗の話をしっかり頭に入れてもらいたい。

普通はおとなしいバッタであっても、同じ種だと言うのに、ある狭い空間に多くの個体数が高密度に存在してしまうと、急に一日あたり100kmも飛ぶような飛蝗に体も能力も変化するのだ。性格も攻撃的になり、ありとあらゆるものを食べ尽くしてしまう強力な存在に変わってしまう。
なんと恐ろしい。

僕たちも、創業直後の2000年の頃、創業メンバーの遠藤さんの3LDKのご自宅に、十数名が泊まり込み、仕事をし続けた。寝るにもスペースがなさすぎて、1つの布団に2〜3人が寝転んでいる。絶対に寝れない。その高密度な環境によって、メンバーの体が飛蝗に変化し、結果的に、ガイアックスが、2005年、創業から5年で上場するまで規模拡大をすることができたのだ。
まさに「高密度」のおかげであることは間違いない。
僕たちの体が飛蝗に変化するために、できる限り狭い空間に、可能な限りのたくさんの個体を押し込むのだ。

そして、ガイアックス上場後の2005年の頃も、飛蝗のための環境ができた。会社から徒歩すぐのところに、渋谷サロンという名のもとで、会社の寮を作り、主要メンバーが、そこに泊まり込んでいたのだ。
メンバーを挙げると、まず、ガイアックスの社長である僕と営業部長の私の兄上、後に上場企業ピクスタの社長となる古俣さん、後に上場企業AppBankの社長と取締役になる村井さんと宮下さん、後に芸能人「三枝こころ」として活躍される宮下さんの妹さん、後に上場企業リタリコの社長となる長谷川さん、後に上場企業アディッシュの社長となる江戸さん、後に世間を賑わすADDressという会社の社長となる佐別当さん、とかの9名を含む10名ちょっとが住み込んでいたのだ。

一つの部屋に、2段ベットが複数個ほど設置され、高密度過ぎて、寝るに寝れない。
さらに、深夜になると、仕事から帰ってきた長谷川さんが、先輩である寝ている村井さんを叩き起こして、「お前には負けないからな!」と叫んでからお休みになられる。
一応、生活空間のはずだというのに、そこら中で論争が起こり続ける。
なんと恐ろしい。

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