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自分の人生のマイルストーンを考えること、そして、定期セッションという形で見直す大切さについてお話します。 これは、マイルストーンセッションとして、ガイアックスで取り入れている方法です。このような考え方を会社として取り入れることにより、実は会社にもプラスになることなのです。これからの時代においては、会社は積極的に、個々人にみなさまのライフプランやマイルストーンを大切にしてもらう支援を行い、そして、それを活かしていくのが必要となってくるでしょう。 マイルストーンセッション編 全5回中の1番目の動画になります。

上田祐司

株式会社ガイアックス 代表執行役
ガイアックスでは、「人と人をつなげる」をミッションに、ソーシャルメディアとシェアリングエコノミー事業を展開。また起業家が集うスタートアップスタジオという側面も持ち、社会課題を解決するための事業づくりサポート、投資を行う。シェアリングエコノミー協会代表理事。

公式サイト: https://www.gaiax.co.jp/
Twitter: @yujiyuji

荒井智子

2013年に東京大学大学院を卒業後、ガイアックスに入社。法人営業、海外営業、子会社の社長室立ち上げなどを担当。忙しく働く人の心身の健康をサポートしたい思いが強くなり、2015年に社員の健康的な食生活をサポートするために社員食堂を立ち上げ。シェアビルNagatacho GRiDの立ち上げチームに参画した後、2017年には自身の食堂をプロジェクトを事業化し、tiny peace kitchenを開業。2020年からは心の健康サポートにも力を入れるため、プロコーチとしても活動を開始。ガイアックスでは社内コーチも担っている。

Twitter: @tomoko_tpk

上田

自分の人生のマイルストーンを考えること、 そして定期セッションという形で 見直す大切さについてお話します。
これはマイルストーンセッションと言って Gaiaxで取り入れている方法です。
会社として取り入れることにより 会社にとってプラスになることなのです。
これからはリモートワークが普及し、 会社がマネジメントできる時代ではなくなってきます。
個々人皆様の人生設計や マイルストーンを大切にしてもらい、 そして、それを会社としても活かしていく。
そういった考え方が必要になってくるでしょう。
それでは、お願いします。

荒井

まずマイルストーンセッションが何なのか ということを、 Gaiaxに長くいる私は 割と理解しているつもりではいるのですが、 みんなが何のためにやっているのか どういう風に活用すべきなのかって、 あまり掴みにくいところもあるのかな、という事で、 語り尽くして欲しいと思っているので、 何をやっているのか改めて教えてください。

上田

会社における社員が まさに工場のパーツであるならば、 そこまで突っ込む必要もなければ、それが会社の中で、 話題に上がる必然性もないんだけれども、 もう少し関係が深いとすると、 もしくは、いわゆるステークホルダーなのだとすると、 働く人の人生の目標は何?とか、 ライフプランは何?というのは 当然テーブルにあがるべきもので、 それが上がってないと言うのはおかしいな、と。
例えばマクドナルドに来たお客さんが、 電源とWI-FIがあって、そこで仕事をする、 しかも仕事の帰りにある店なので、 という話を、聞くか聞かないかという話ですよね。
もしくは、サービス提供者がサービスをしている、 取引しをている、もしくはステークホルダーだと 考えるならば、そこを全く無視する。
私たちは指さされたメニューが一体何か?と、 現金が本当に存在するか?以外のことは、 全く興味ありません。と言い切るなら立派ですけど、 やっぱり職場と駅の間ぐらいの立地の良いところで、 電源とWi-Fi用意して、そこそこ悪くないコーヒーを 約100円で提供するというのは、 やっぱりそういうような話を聞いてこその話かな、 という気はするので。
もう少し別の話をすると、 給料いくらがいいですか?という話をする暇があるなら、 そもそもライフワークやライフプランは何ですか?という、 そういう話を遙かに一般的には重要だ、と思っていて、 そりゃやるでしょ、っていうところはありますよね。
それが当然テーブルに上がるべきですよ、と。
その上で、全くそれを叩き斬って、 はい全然おしまい、と言って、 結局マーケットプライスはこの仕事に対して いくらだから金いくらね、みたいな。
それ以外にも嫌だったら辞めてくれて良いし、みたいな そんな話に続くのも変な話で、 当然ながら、という事は、スキルアップができれば、 ぶっちゃけ給料いらないぐらいなんだよね、 という話になるかもしれないし、 ベンチャー企業で大物になる経営者になるんだ、 というのは達成できることが最重要っていうことは、 みたいな、そういうお話になってきて、 会社と働かれる方っていう関係は、 サービスを単純に受けるだけの方との ステークホルダーとの関係とはまた違って、 すごく能動的だし会社自体にも影響を与えるし、 会社もそれに乗っかっていくことができるので、 そういう意味では本人がやりたい、やろうと思っている、 やるべき事だ、という所とすり合わせっていったり。
一番消極的なのは、それに支障のないような お仕事の範囲を設定し、それを邪魔しないような、 お仕事の範囲を設定するパターンもあれば、 それをすり合わせて 両方がWinWinになることもあり得るし。
もっと言えば本人がやりたいと言うことが すごくGaiaxの方向性と近いのであれば、 逆にGaiaxの方が本人の感覚に乗っかっていく、 そのような事もあり得るんじゃないかな、と。
一方で、Gaiaxと本人は別人格なので、 人の事を過剰に期待したらいけないし、 過剰に依存しても駄目だとは思うし、 現実として、会社と自分が持っているボールが何かを お互いに日本語として口に出すことも、 ひとつは重要かな、と思いはします。
そんな重要なことにも関わらず ここからちょっと踏み込みすぎな話なんですけど、 全員が会社や事業部のミッションを覚える前に、 自分のミッションを口に出さないといけない と思うのですが、社会人になり、 義務教育からエスカレーター式に大学に入って 俺は一体何者だろうかみたいな状態の、 別に22歳とかなら変な話ではないと思うんですけど、 待っている人に、このマイルストーンって 何だったっけ、という話をすることで、 そうですよね、もう少し時間取ってそう事も考えなきゃ と思ってたんですよね、みたいな、 きっかけになっていくというのも 現実としてあるのかな、なんて思ってはいます。

荒井

会社云々とかの前に、ひとりひとりが大人として、 自分は人生どうして行きたいんだ?という 自分のライフミッションやライフプランなど、 それをまず持っている事がそもそもすごく大事ですよね という前提に立ってるという事ですよね。

上田

そうですね。会社の為に僕は人生を過ごします、 って言われても、ちょっと重すぎて(笑)

荒井

なるほど。そうですよね、と言いつつ、 やっぱりでも、それをちゃんと考えて、 言語化できているっていう人がどれだけいるんだろう この地球上に、なんて事を思ったりして。
すごく大事だけど、 問われないで大人になる方が多いですよね、 多分、普通に生きてきたら。

上田

そうね、分かる。

荒井

聞かれないし。大学や学校でも、 就活でも聞かれないし、就活ってまた少し特殊だし、 だから問われないと考えないんだろうな人は、 なんて思いますけど。

上田

そういう意味ではベンチャーであるとか スタートアップスタジオであるという、 そういった背景や傾向もあると思うんですよね。
普通、サービス作り上げると 世の中のほとんどの会社は、 今日時点で売上があるんですよね。売上があると言うか、 今日時点で提供しているサービスがあって、 それを喜んでいらっしゃる方がいる、という所に、 事業を回す立場で入ると、 もしかしたら、そもそも俺らって、 何のためにこれをやっているんだったっけ?って 考えないリスクがあるんですよね。
一方で、スタートアップや新規事業と言うのは、 そういうわけにいかなくて、常に問われ続けるという、 別に既存サービスで、これあるから必要なの?
何をしたいの?みたいな。
やっぱり上手くいかないので、そうなる毎に僕らは、 このペインを解決するために存在するんだ、 みたいなそういうこともすごい問われるのですが、 そのような文化だから、得てしてそのような部分で、 本人が本当にやりたいって言うこととリンクしないと パワー出てこないというのもあるし、 ただただサービス提供やお仕事をするのではなく、 そういった文化だからこそ、よりGaiaxは マイルスストーンセッションというものを、 大切にしてるのかもしれないなという気もしますね。

荒井

我々自身が新しいものを自分たちの手で生み出す 存在であるからこそ、そもそもそれを作り出そうとする、 我々自身が何者でどう在りたくてどう生きていきたい、 みたいなことが分かっていないと、ゼロから何かを 生み出していくってことは、そもそも難しいよね、 ということですよね、きっと。確かに。

上田

だから、例えば今の会社が急に倒産した、と。
家に帰ったら何故か家庭が突然一晩で崩壊してた、と。
このような状態と、新規事業って同じかもしれなくて、 さあ、じゃあどうしようか?と。
東京で働く必要性ってあったっけ?
貯金300万あるし、みたいな。
とりあえず前から行きたかった国があって、とか、 多分そういう、 仕事・ルーチン・家庭があって、 となるとやっぱり考えないですもんね。

荒井

なるほど、確かに売るべき商品がもうあって、 それを売ればいいという、考えなくても何かできちゃう 状況だと、考えなくても生きていけるけど、 家庭も会社もゼロベースになった時に 自分の中から何か見出していくしかない、 何もゼロみたいな状態だと。
そういう状態で我々は働いてるというか・・・

上田

まあ、そうだよね。

荒井

会社に課されるとかじゃないってことですよね、 何となく掴めてきた感じはします。
でも、そういう性質がある会社だからこそ、 という所もあると思うんですけど、先ほどの話でも 少し出てきた、個人のパフォーマンス最大化の為にも、 人生の満足度向上みたいなところを Gaiaxは普通に考えると思うのですが、 個人の人生の満足度向上がなぜ会社の成果の最大化に つながるのか、って多分そう信じてるから、 ひとりひとりの人生の満足度向上を邪魔したくないし 応援したいし、そうしたらいいよって言ってる、 と思うんですけど、何で個人の人生の満足度は 会社の成果の最大化につながるのでしょうか?

上田

ひとつは、ネットベンチャー インターネットビジネス、もしくは、 複雑化する社会において、勝者が総取りなのですよ。
一番手しか儲からない、二番手以下は全滅。
昔は、こっちのラーメン屋も美味しいけど あっちのラーメン屋も美味しいよねみたいな、 商圏の問題があったので、日本で1社しかラーメン屋が 残りません、なんて事は考えられなかったのですが、 ネット上は、誰もが情報にストレスなく アクセスできるということは、 一番手の情報を提供しないと存在価値なしという、 そういう傾向があるので、一番しか勝てないですよね。
そんな中で、これお仕事だからって言われて、 少なくとも経営チームがその状態でやってる状態で 勝つわけがなくて、 すべてのコンディションがバチンと合った時に、 大成功を収めて、大成功した瞬間は投資金額に対して、 100倍、1000倍返しのようなゲームのルールで我々は、 生きていると思うんですけど、 そんな中で経営陣のモチベーションは、 多分他のコンディションより重要で、 例えば、資本政策もバッチリしていて 適切なエンジニアもチームにいて、 時流が来ててとかもあるけれど、 経営陣のそれに対するモチベーションが めちゃくちゃ高いというのは、 全てのコンディション揃わないといけないけど、 その中でも当たり前のように最も重要な事で、 本当はワーケーションの世界観好きなんだけど ミールシェアのビジネスやるって言われたから、 ミールシェアのビジネスをやっています、とかって うまくいきっこないと思ってます。
それだから成功するとも全く思ってないんですけど、 我々の競合となる、大手企業の競合はまた別ですが、 むしろモチベーションよりポジションから、 ビジネスをクリエイトしていくケースがあるので、 どこまでモチベーションがチーム全体に行き渡ってるか、 どうか分からないですけど、少なくとも、 どベンチャーの皆さんはそれが凄い高い。
採用活動の時に1週間や1ヶ月研修が終わった後に、 もしも入社しないのであれば10万円あげます、みたいな そのようなサービスが、 アメリカのZapposかsalesforce、LinkedInか、 どこかの企業でやっているのですが、 要は10万円貰ってここの会社で働くというのを 選択しない、ぐらいの人はどうぞそちら選んでください、 そういう感じの制度で、すごく秀逸な制度だな と思うのですが、 明日倒産するかもしれないネットベンチャーに、 わざわざ就職しに行くというのは、ある意味それを超える、 パワーがあって、そこら辺のどベンチャーは、 経営者がそれに対するミッションも強いけれども、 その経営者だけじゃなく、メンバーも結構、家族中に何で、 今の会社みたいなあんな訳の分からない、何て会社? 資本金いくらだって?みたいな。そんな所に行くのなら、 離婚するわよ、ぐらいの勢いを超えて入ってくる 人たちで構成されているのに、 戦っていかなければならないというのに、本人の、 じゃあ何のために生きてるのか、というのに一致しない、 もしくはそれを問うてない人たちのチームでは、 とても勝てないよね、という気はします。
もうひとつは、待遇や効率化の話にも、 連動してくると思うのですが、 世の中の生物や色んな事業体、会社というのは、 限られた資源を有効活用しながら、 サービス提供しているのであって、 例えばマクドナルドで美味しいハンバーガーを出す為に、 ベーカリーのシステムを店内に入れたら それは美味しくなるけど、 その分、何かが犠牲になって提供速度が遅くなのか 商品の価格が高くなるのか、 プロモーションに回すお金が減るのか そういうギリギリのせめぎ合いの中で、 どんなものを活かしてどんなものをなくそうか、という、 議論をしていて、そういう意味では、 その重要なステークホルダーである社員さんや、 働いてくださっている方と会社とのやり取りも、 会社としてはすごくシビアで重たくて、 それをある会社は、儲かってるからなんでしょうけど、 高いお金で処理してます、 みたいなケースもあると思うんですよね。
もうすでに既得権益があって、 独占から来る過剰利益で それが支払えるんだったら別にいいのですが、 そうじゃない会社がそんなことをしたら 多分、事業が上手くいかないと思うんですよね。
そこでやっぱり ライフプランが一体何なのかということを、 聞くということが大切になってくると思うのです。
昔に比べて取れる手法が すごくバラエティに富んできてるのですよね。
昔は新卒が全員入って 勤務時間、勤務場所、支給されるグッズ、 社内ルール全てが統一化されていて、 多分ひとつのわがままも言えないから。
しいて言うと、賃金が上がるか昇進するかどうか、 このドライバーしかなかったわけなのですが、 今や、めちゃくちゃ会社に自由度はあるし、 インターネットのおかげで働き方も自由になっているし、 ましてやGaiaxは そういうのをすごく取り入れているので、 めちゃくちゃカードがあるわけですよ。
実家の近くで親父の面倒見ながら働ける環境だったら、 給料とか別にそんなことじゃないんです 僕のニーズは、というそういう人もいれば、 世界一周旅行したい、 それができる環境ならば、別に他の事はいいです、 という人もいるし、もちろん色んな資金計画上、 お金が必要というケースもあると思うのですが、 ともかく、そういったようなニーズに、 ちゃんとフィットさせることで無駄な出費も防げるし。
例えばマクドナルドとして、 お客さんがすごく横に引っ張られている、と。
何で?とコーヒーをより美味しくしたり コーヒーの値段を頑張って下げても、 実はそんなことより、コンセント置くだけで済む。 そういうことが考えられていて、 まあ当たり前だけど、そんなこと情報社会の中で、 全部テーブルに出したほうがいいに決まってるから、 全部出して、それであらかた馬鹿じゃないリーダー陣が、 そういった情報も有効活用しながら、 おいしい条件にまとめていったら いいんじゃないの、という風に思いますね。

荒井

なるほど。
今、その多様化してるニーズに 答えられる時代になって来ているから、 昔はわがままも言えず聞いてあげられなかったけど、 今はそれがお互い都合が良いポイントが 見つかる可能性が高いから、 それぞれにニーズを出しておいて調整した方が、 満足度高いし、無駄な出費も抑えられていいよね、 という、そういう考え方なわけですね。

上田

これに関連して企業としてボトルネックにもなる、 ポイントがあるんですけれども、 要は横並び主義、これ会社サイドではなく、 どちらかというと働いてくださっている方の、 横並び主義をぶっ潰さないと対処は出来ないですよね。
僕めっちゃ欲しいわけじゃないけど、 みんなが昇給してるから僕も昇給してくださいよ、 みたいなことを言う感覚って、 この制度にすごく相性が悪くて、もしくは 去年の営業成績良かったから席の並びが変わって、 肘置き付きチェアに変わりました、みたいな、 そういう横並び的な思考、 隣の家は駐車場にベンツ置いているけど、うちは、 三菱のミラージュか、みたいなそんな事を、 すごく気にするようなタイプの人は、本当に相性悪い。
なんであの人はあんな特別待遇で、 働いてるんですか、とかって言い出すので。

荒井

確かに。

上田

うちはそんなこと一切気にしません、と。
あなたが重要なのはあなたの事です、みたいな。

荒井

確かに、そこすごく重要ですよね。 そこ、すごい重要だよな。

上田

それもぶっちゃけこのご時世、 そういうタイプの会社と、 うちみたいな、 そうじゃないタイプの会社があると思うのですが、 そういうタイプの会社じゃ どんどんしんどくなってくると思うのですよ。
アフターファイブで副業したり、転職する人が、 どんどん当たり前になってくる中で、 色んな情報が混じってくると、 うちの会社の中で平等作ったところで 会社を一歩出たら平等なんて概念は一切ないので。
何で僕はあの人よりもものを売ってるのに、僕の方が 給料低いんですか?って、そんなこと言うんだったら、 向こうのビルで働いているお前と同じ年齢の奴と 比べてどうかって、日頃から考えてるの?
すごい大変だね、みたいな話になりかねないので、 もはやあきらめた方が良いでしょうね。

荒井

だからこそ個々人がひとりひとり 何が大事なのかが分かっていれば、それにカスタマイズした、 仕事の仕方や諸々が設計できるから、 大事にしたい事ベースに人生設計していきたい、 のであれば自分でそれが何なのかを分かっていないと どうなの、って話になる訳ですよね。
ライフプランが何で大事なのかという所を もう少し触れていきたくて、 ライフプランって言い方じゃないのかな、と 最近考えているんですよね。
大事にしたいこと以上、な気がしていて、 大事にしたいこと大事にするためには、ある程度、 プランまで落とし込んだ方が実現する可能性が高いし、 大事なことを大事にし易いから。
プランに落とし込んでみるのも大事だけど 自分にとって何が大事なのかが分かっていれば、 いいって話なのかなって思っているのですが。

上田

そうですね、おっしゃる通りです。 もっと色々バリエーションがあるのかもしれないですが、 人によって色々あって、 僕はこれを成し遂げたい、みたいな人もいれば、 僕はこういう状態でいたいという人もいるし、 プロセスまで具体的に落とし込む方もいれば、 ゴールは常に忘れないけどついプロセスに目を奪われて、 直線的な動きは出来ないのであくまでゴールまでを、 重要視し過ぎてますみたいな人もいるので、 その辺はバリエーションかな、という、 どういう形でもいいかな、という風に思いはしますね。
ライフワーク・大事なことがあって、 その実現の可能性を高めるためにプランに落とす、 ゴールという意味でのマイルストーンがあって、 それに至るために、過程の目標値という意味での、 マイルストーンを設定するケースもあれば、 それは自然な事だと思いますね。

荒井

確かに。 その言葉を見つけたいなと思っています。
ライフプランって言っちゃうと、 プランを設計してプラン通りに行きましょう、 って世界観では全然ない。 でも、ライフプランって聞いた時に、 そういう印象を持つ方もいるかな、と思うと、 より精緻な、我々が大事にしたい事、 コンマリのところのときめき、スパークジョイみたいな、 そういうことなんだろうなと、思うんですよね。
そういう言葉を見つけたい、募集したいって感じ。

上田

荒井さんが、そういうのを考えるのは 宜しいんじゃないでしょうか。

荒井

考え続けてます。

上田

僕個人的には、ゴールとプランがあって、 結構プランの比重は高い方なので。

荒井

それもう少し詳しく聞きたいです。

上田

そんなもの計画したら分かるでしょ、とか、 例えば事業相談をしてても、事業始めてこんな感じで、 進めてますが3年目にして現金がつきまして、とか。
え、3年目にして現金がつきまして? 1年目2年目やりながら予想つくでしょそれ、みたいな。
なんで予想してなかったの、超ビックリ、みたいな。
ゴールに対してきちんと計画立てた方が成功確率高いし、 勿論ライフプランと言って人生のゴールを考えるな、 そんなことよりプランだ、とは言わないし あくまでゴールが大切なのは重々理解はしているけど、 その上でプラン立てるのって超重要じゃないの、 っていうぐらいのニュアンスは僕の中になくはない。
ただ、人によって違うのも分っているし、 得てして僕はプランで戦う人間だけど、 例えば創業メンバーの山根麻貴さんはゴールで戦う方で、 あの人にはパフォーマンスとして結果とか勝てないので。
人によって戦い方は違うから。

荒井

なるほどね、上田さんにとっては限りなく一緒 ってことですよね。
ゴールが来たらプラン絶対来るでしょ、っていう。
ほぼほぼ一緒というニュアンスって事ですよね。

上田

そうそう、そうなんですよ。

荒井

それが何でそうなのか、というのを考えた時に、 今思ったのは、そのゴールに対する確信、 本当に貪欲に自分にとってのゴールというものを 曇りなく見つめられるかどうかって、 凄く大事だと思っていて、色んな人と お話してて思うのが、本当に自分が大事にしたいことを、 大事にできている状態って、すごく稀な気がする。
この間、佐々木さんと話していて思ったんですけど、 事業を作って活躍しているとか、 別に偉いどうこうとかじゃなく、 事業を作って活躍する、IPOする人たちって、 得てして、大事な事を分かっている人が多い。
分かってるし、いやいやだってそれ大事だもんって、 思えてる人が多いんだけど、やっぱり見渡すと、 大事な気がするけど大事にしていいのか自信がないとか、 そんなこと言う資格ないんじゃないか、とか、 大事なような気がしてたけど何か違ったかも、 とか色々あるなと思って。
そこら辺ちょっと聞きたいんですけど、どうですか?

上田

それはね、本当に性格が良くて、 献身的な方に多い気がしていて、 心苦しさもありつつ、なかなか表現難しいな、という、 感じもあるか、と言われたらありはします。
感情を逆立てない感じで擬人化すると、 多分アメリカと日本ってまさにそんな感じで。
日本人は真面目に言われたものをきっちり作って 納品して、せっせせっせと改善するんだけど、 結局時価総額の大きいところや、美味しいところとか 全部アメリカ人に持っていかれてるじゃん、みたいな。
アメリカのビジネススタイルって、何か出てきた時に、 いま世界がこの方向に向かう何とかなんだ、とかいって、 ミッションドリブンと言うか、 ともすると、キーワードドリブンな所があって、 宣言してそれをやるんだ、っていうところを、 アメリカ系の企業は本当にやってきているし、 それは凄いな、って思うし、 それがやりきれないと、結局今の産業で見るところの、 アメリカと日本みたいな差が生まれちゃうんだろうな、 という気はしますね。
年々やっぱりその傾向は強くなってきていて、 勝者総取りじゃないけど、結局お前は何者なんだ、 というものが表現できないと、 社会的なポジションを維持するのが 難しくなってくると思うのですよね。
ソーシャルメディアでフォロワー数がいるかどうか、 フォロワー数が多い人を採用するような、 世の中に変わってきても変じゃないと思うんですよね。
採用されること自体も、 もはやフォロワー数が多い人からすると、 どうでも良いと思うんですけど、 個人としての発信力もあるし、って言うならば、 個人という立場でパワーがあるので、 別に会社に入る必要性もないんですけど。
一等地にオフィスを構える、店舗構える というのがすごく重要なことだって、 別に全員が思うと思うのですが、 もはやそんな時代は過ぎ去って、 インターネットに全部事業は移ってきているので、 インターネット上でPVが稼げるところに、 自社の店舗を出店させる、もしくは自社の店舗が、 PVがたくさん呼び込めることが重要、みたいな。
例えば100ページのサイトと50ページのサイト、 100ページのサイトの方がおしゃれで すごくたくさんのコンテンツ書いているんだけど、 50ページのサイトの方が 全然大したことも書いてないしオシャレでもない。
でも、PVは被リンク等も含めて 50ページのサイトの方が10倍来てますっ言ったら、 どっちのサイトの価値が高いかって、 明らかに50ページのしょぼいサイトの方が高くて、 表面的に沢山のものを書いていることが 重要かどうかはどうでも良い、というか。
銀座の一等地にあるカフェのサービスが 酷いな、と思っても、 わ、めっちゃ稼いでいるな、という話であって、 それが徐々にソーシャルメディア、 インターネットの中でも、 Googleが中心とした世界から、 インターネットの中でも ソーシャルメディアを中心とした世界に移ってくる中で、 もはやSEO的にどうかって関係なくて、 フォロワー数が多いかどうかという戦いに、 どんどん紛れ込んできているんですね。
これを企業として見た時に、これまでは企業として 戦えていたのが企業として戦えなくなってくるんです。
企業が公式アカウントでフォロワーが増えるのとか 考えられないので。
そう考えると、個人個人のフォロワー数が やっぱり重要になってくる。
そうなってくると、 銀座の一等地を取ることが経営戦略上最も重要で、 味やサービスに比べると二の次だよね、 そこら辺は二の次だよねっていうのと同様に、 フォロワー数を持っていることが重要で、 その人が何か良いことを出来ているかどうかって、 一言で言うと二の次だよね、という風になってくるな と思っています。
ちょっと話は戻って、じゃあどうすれば フォロワー数が増えるんですか、という話になった時に、 結局私は一体何者なんだ、ということを表現せずに、 フォロワー数が増えるなんてことは考えられなくて、 私がどんな人間で何を追求していて何に興味があって、 世の中をこの方向に一歩進めるために 日常生活を過ごしています、 というようなポジションを持っていないと 誰もフォロワーしないわけです。
それは別に社内外の人、赤の他人にフォローされようが どちらでもよくて、 ミッションを掲げることによって、 それにサポートしてもらえる人が集まってきます、 そしてポジティブスパイラルが回りはじめます、と。
話は戻って、自分がやりたい事が不明確だけど、 すごく真面目で献身的な人というのは、 そういうことを見ずして押し殺して あまりそういうことを考える時間を取らずに、 一生懸命色んな人のサポートしても、下手すると そんなことを言って仕事できない奴のケツ拭きばっかり、 させられてるというのを見ると、本当にありがたいし 感謝しなきゃと思う反面、 さっきの日本の産業じゃないけど、 不利な戦いかもしれないなそれ、 とも思っちゃわざるを得ないな、と。
勿論それが、例えば 人のサポートをするのが僕の生きがいなのです、 と言うのであれば、勿論それはそれで良くて、 それこそ世の中の人たちの夢はみんなそうで、 誰かの何かをサポートしたいって言うのが クルクル回っているだけなので。
問題は、自分の意向に従わずに環境や空気を読んで、 本当はやりたくないんだけど、 何となくやらないといけないと思って、みたいな、 こういうのが並ぶとしんどいな、って思ってしまう。

荒井

必ずしも派手なことをしろ、 派手な戦い方をしろってことじゃなくて、 自分の本当の本音でやりたいことをやっている方が、 その人のパフォーマンスが最大化されますよね、 って話ですよね。

上田

そうです。例えば僕で言うと、 大学時代映画サークルに入っていて、 監督が好きでもなく、演者をやるのが好きでもなく、 映画を作るのはプロセス管理が凄く重要なんだ、 と僕は思ってはいた。
同じシーンだから、最初と最後のカット 両方を撮ってしまった方が良い。
ただし、服装はこうなってる、効能がどうだとか、 それに対するセッティングがすごくプロセスがあって、 小物をいつ手に入れなければならないとか、 それをどうデリバーして現場で撮影して・・・
もう、そういうのを考えるのが大好きで、 シーンとか監督とかは勝手にしてよ、みたいな、 それをどう組み立てていかに高効率に撮影が完了するか という所に、僕はフォーカスするから。

荒井

え、それ本当ですか?本当に? 初めて聞いた。すごく上田さんっぽい。

上田

すごくプロセス管理が重要だと思っているので。

荒井

でも、そこに喜びを感じるわけですもんね。
それをやったら、パフォーマンスがすごく上がる ということですもんね。

上田

僕のフロー状態に入るし幸せだし、 監督やっても何もすごいとも思わないし。
例えば、かっこいい男優や女優が出てきて、 憧れる人とかいるけど、僕からすると、 タランティーノがあのローコストな予算で、 こんな作品創った、ローコストでこれは凄い!
という、そういうのにやっぱり憧れますし。

荒井

面白い!いいですね、 スパークジョイなわけですもんね、そこが。
その関連で最後にお聞きしたいのは、そういうものを 見つけるにはどうしたらいいのでしょう?
まだ見つかっていない人も沢山いると思うのですが、 そういう感覚を充満させて生きていくには?
上田さんが考える解決策は何ですか?

上田

結構これ重要で、正解じゃないかと思うのですが、 やっぱり周りの人がすごく多様であること、 動物園のような、もしくはチームを病的な感じで、 この事業に配属されて、責任者やリーダーが、 これに頑張るぞ、と言ってる最中、 隣の先輩は、俺はこれ頑張るし、と言っていて、 少しズレているけど 結果パフォーマンスにつながってるよな、 こんなの許されるの?みたいなのとか。もしくは Gaiaxグループとしてこれやるぞ、と言ってる中、 私はこれをやります、と言って、 え?そんなのやるんだ、みたいな。
そういう、すごく多彩であれば多彩であるほど 疑問を持つと思うんですよね。
小学生の時に、同一的なニュータウンに住んでいて、 全員の家庭環境と年収はほぼ一緒で、 全く違和感を感じずに生活する人と、 外国人とかが沢山いる、それこそ海外で そういうコミュニティで育った時に、色んな謎があって、 家は靴を脱がないんだ、ニワトリは食べちゃダメなんだ、 みたいことから、色んなギャップがあればあるほど そもそも俺はこうしたい、 みたいなのが多分あると思うのですが、 そういうのがやっぱり見えないと、 究極的に言えば、周りも毎日何も考えずに働いていたら その中に入って一緒に働いていたら、 それば僕も何も考えないわな、という気はしますね。
そこは結構重要だと思います。もちろん日々、定期的に、 問いかけるというのも重要だけれども、 周りが動物園状態である事は 凄く想像性を掻き立てられて、 日頃から無理せずに自然と。
逆に言うと、他の同質的なコミュニティに戻った時に、 何でお前そんな訳の分からない事を言い出したの?
みたいな事を言われかねないような効力を 発揮するのではないか、と思いますね。

荒井

確かにそれ、めちゃくちゃ重要ですね。
異質なものに出会うと、自分が何なのか 見つめざるを得ないって事ですよね。

上田

そうですよね。

荒井

絶対、そうだ。

上田

そういうの他に何かありますか?外国に行って 初めて日本人が何か?と考える、みたいな。

荒井

めちゃくちゃありますよ。 私もまさにそうでしたけど、 5歳でドイツ行って、全員違う髪や肌、目の色で、 みんな違う言葉使って、ええー?!みたいな。
ランチボックスって人参だけ?みたいな。
お母さんが色んな具材が入ったお弁当を作ってくれる というのがお弁当だと思っていたけど、 そうか、人参だけをランチに持ってくるのも あり得るのか、みたいなこととか。
それは幼すぎてあんまり考えなかったから、 そこまででしたけど、 高校生とかで留学行くと大体みんなそうですよね。
私も17才でアメリカ行って初めて 日本のことを聞かれて、え?みたいな。
異質なものに出会う多様性が 周りにすごく確保されているっていうのは、 見つけていく上で大事そうっていうのはありますね。
だからこそ、みんなが自由に生きているっていう事が、 Gaiaxではかなりもう表現されていると思いますけど より、ひとりひとりがこういうライフプランに従って、 だからこういう働き方なんだとか、だから この事業をやっているんだ、がより充満していくと、 みんなそれぞれ考えるきっかけになりそうだなぁ、 と想像しながら聞いてました。

上田

はい、それでは今日は。

荒井

前提は、まずここまでで。

上田

ありがとうございました。

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