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人生のマイルストーンをしっかり考え定期的にセッションで確認することをガイアックスでは大切にしています。メンバー一人ひとりが、当たり前のことながら、なぜ自分のライフプランに従って今取り組む仕事内容を自ら決めることが大切なのか、どうすれば、そのような形にできるのか、についてお話します。またその中で組織のゴールや報酬との関係性についても考えていきます。マイルストーンセッション編 全5回中の2番目の動画になります。

上田祐司

株式会社ガイアックス 代表執行役
ガイアックスでは、「人と人をつなげる」をミッションに、ソーシャルメディアとシェアリングエコノミー事業を展開。また起業家が集うスタートアップスタジオという側面も持ち、社会課題を解決するための事業づくりサポート、投資を行う。シェアリングエコノミー協会代表理事。

公式サイト: https://www.gaiax.co.jp/
Twitter: @yujiyuji

荒井智子

2013年に東京大学大学院を卒業後、ガイアックスに入社。法人営業、海外営業、子会社の社長室立ち上げなどを担当。忙しく働く人の心身の健康をサポートしたい思いが強くなり、2015年に社員の健康的な食生活をサポートするために社員食堂を立ち上げ。シェアビルNagatacho GRiDの立ち上げチームに参画した後、2017年には自身の食堂をプロジェクトを事業化し、tiny peace kitchenを開業。2020年からは心の健康サポートにも力を入れるため、プロコーチとしても活動を開始。ガイアックスでは社内コーチも担っている。

Twitter: @tomoko_tpk

上田

人生のマイルストーンをしっかり考え、定期的にセッションを行い、確認していくことをGaiaxでは大切にしています。
この動画では、当たり前の事なのですが メンバーひとりひとりが、自分のライフプランに従って、今取り組む仕事内容を、自ら決めることがなぜ大切なのか、どうすればそのような形にできるのか、という事についてお話します。
またその中で組織のゴール、チームのゴールとの関係性、報酬との関係性についてもお話ししていきます。

荒井

今日もよろしくお願いします。

上田

お願いします。

荒井

今日もマイルストーンセッションを なぜやっているのかという背景を、引き続き聞いてきたいのですが、前回は、ライフプランや 各々が大事にしていることというのを、ちゃんと自分で考え、 表明して行くことが大事だという話を、お聞きしたのですが、それをもう少し細かく、じゃあそれをもって仕事をどうしていけばいいのという、仕事の設計どうすればいいの、という話の 後半戦を今日は聞きたいなと思っています。
それではまず一つ目ですが、自分のライフプランに従って 今取り組む仕事内容を決めることの大切さ、というテーマでお話を伺いたいと思っています。

上田

ちょっと当たり前すぎて コメントしづらいですよね、今のを聞くと。
でもきっと世の中の多くの人たちは なかなか意識していないし、しなきゃしなきゃと思いながらも、出来ていないケースが多いのかな、 という気はしますよね。

荒井

大切は大切だろうだけど、 どうしたらいいの、という。
上段の目標みたいなものがありつつ、とはいえ、いま目の前で やらなきゃいけないこと、やるべき事があって、そこがうまくリンクしていないと、 人のモチベーションと、うまく働かないんだろうな、と思うのですが、そこに陥ってしまうってよくあるな、と思います。
どうやって今の仕事を選択していたらいいですか?

上田

もちろん、いま幸せだからと言うのであれば、ダメじゃないし良いのでしょうけど、我慢できるレベルの幸せでしかないけど、我慢できちゃうというのは、 もしかしたら最高に不幸かもしれないですね。
色々な人の人生を聞いていても、すごく大ショックなことがあったからこそとか、それこそ会社が潰れたからこそ 良いキャリアパスに戻せました、みたいな、そんな言い方はされないですが、 簡単に言うとそういうケースもあるので。
我慢できるレベルでしか満足できていないけど 我慢できちゃう、というのが、 もしかしたら一番不幸なのかもしれないですね。

荒井

なるほど。
変えようとせずとも、やり過ごせちゃう、という事が、そうだということですよね。
もしも自分自身がどういうことが大切だとか、やりたいことなどが明確だとしたら、明確だけどこっちに手をつけられない、と言うのならば、それは度胸を出すしかないと思うのです。
例えば、この仕事じゃなく こっちの仕事をやったほうが良いから、どうしてもこの仕事は勘弁してくれ と上司に言うとか、この会社じゃなくて、 この会社は正直今すぐやめた方が良くて、この準備に今すぐ取り掛かった方がいい という事が分っているのだけど、忙しいし言い出せない状態だったりもするのですが、そこは勇気をもって周りに言うしかないよねという。
別に邪悪な考え方ではないので、たくさんの人を殺したいんです、とか そんな邪悪な心じゃないので、きっとその裏にはすごく、 その裏にはきっとすごくじゃなくて、むしろそっちのほう、それが一番澄んでいる、ピュアな気持ちなわけだから、開示して良いのだけど、なかなか開示しなかったりする訳ですよね。
でも、そういう意味でも やっぱり開示し続けるのは有利ですよね。
僕はこういう人だから、 ああ、あいつはいういう奴だしね、みたいに。
僕は今年あと半年頑張ったら 次こうしたいんだけど、みたいな。
溜めればためるほど溜まっちゃうのでしょうね。
ちょっとこういうのは、わがままだから 言わない方が良いからと思ってぐっと溜めて、上司にお願いされたら断れない。 やりたいわけじゃないのだけどな、みたいな。
でもそれが積み重なると、 お前はそれがやりたいんだろ、という感じで、どんどん溜まっていっちゃって、 俺は本当はこうなのにな、みたいな。
日頃から周りには今の仕事が良いとか嫌ではなく、本当に好きなことはこうなんだという、 そういうことはディスクローズした方が得なのです。
例えば、もう今年末で会社辞めて、次は自分で何かをやるのです、というのは 度胸も必要かもしれないし、何を言ってるんだよ、こんなに忙しい中で とか言われてネガティブかもしれないけど、とりあえず僕の夢はこうなんです というのはすごくセーフティなので、と言ってた方がいいかもしれないですね。
自分のミッションやマイルストーンが決まっている中で、日頃の仕事をどうすればいいか、という質問ですよね。
そうですね、 自分のマイルストーンがきちんとあれば、その時にどういう風に調整していくとか、心構えとTipsの話、両方あると思うのですが、いかにして自分のライフプランに沿った仕事内容を、自分で選択し、作り出し調整することが できるかというところが聞きたいです。

上田

もちろんそんな直線的な人生を 歩まなければならないわけではないので、1日7時間寝る以外は、ミッションに向かって 毎日・毎秒、進んでいますなんて、ないし。
「ぶっちゃけるとこの仕事は僕のライフプランに全く 沿っていないのですが、〇〇さんにも言われましたし、この部分だけ絞れば面白いので それも経験かなと思ってさせてもらいますが、ちょっとまた相談させてください」ぐらいの ジャブは入れておいた方がいいし、それで実際に楽しいこともあると思うのです。
見知らぬ環境にちょっと立ち寄ってみるような。
僕もライフプランもあって、やりたいこと やらなければならないこともありますけど、別に休んで海外旅行に行く時間もあるので、とか。
少しまた話が変わっちゃうのですが、進捗してるかどうかは、分析して 対策案を組んだ方が良いでしょうね。
Gaiaxグループでも予実管理をルーチンでやってきて、毎月リザルトが出てきて 直前のForecastと何が違うのか?というのを、荒井さんも書いてましたか?

荒井

書きました、今日も午前中書いてました。
先月はこうするつもりだったけど、 今月からはこうやりますみたいな。
多分それって、普通と言うか普通なので、なぜマイルストーンが決まっているのに、仕事内容がフィットしないのか という理由は分からないですが、理由は分からないし、 色んなパターンもあると思うのですが、そうやってPDCA回すのはいいと思いますよね。
そのビジネスのPDCAには慣れているけど、 個人のPDCAに慣れてないケースもあるのですよ。
だけど慣れてきたら結局一緒で、 やっぱり日頃からそっちの事を考えたいけど、飲みながらそういうことを話す友達が いないから友達を作る、とか、友達を作る進捗が悪いから作るアクションとして、このソーシャルネットワークに入ってこうするとか、そういう風にきちんとPDCA回せばいい。
結局、思ってるだけじゃダメで、現実的に行動可能なことを落とし込むから、ビジネスも事業部の運営も同じですけど、そういうのを書いていく、設計して、定期的に見直すしかないのでしょうね。

上田

得てして結構、実は多いのが、日頃のその会話をしていないという事が、 結構実は大きいなと思っています。
例えばGaiaxで言えば、将来起業して、ビジネスをしたいという人にとっては 別に普通に良い環境で、起業しないの?と聞いたらいつでもするのですけど、今面白いビジネスアイデアがあって、このあたりを 掘っているのですけどちょっと当たりそうになくて、と返ってくるだけで、起業すること自体のハードルはないと思うのですよね。
憲子さんも昨日言ってましたけど、私は事業をするつもりはなかったんですって。 それぐらいの感じだと思うのですが、例えば世の中の多くの人で、起業したいと思っている、それは間違いない。 将来は起業家として名を馳せたい。
今の仕事、初めは悪くなかったけど 直結してるとは思わない、みたいな。
その時に色々とYouTube見たり 本を読んだりしてもいいと思うのですが、やっぱり人間関係や友達を作る方が、現実として 歩を進める一歩だと思います。
ですので、例えばGaiaxグループの中でも、もっとこっちの仕事がしたいんだよなぁ、 と思ったらそちら系の仕事の人と、仲良くなる、コミュニケーションをとる、 社外の人でも良いから、その方面の人と交流する、とか、やっぱり、そっち側の街並みに降り立って、うろちょろすることが、実際に日常生活を変えるにおいては、結構いい手なのではないかという気はしますね。

荒井

確かに、考えれば考えるほど やる方法というのは結構シンプルで、割と仕事と一緒だけど、それをきちんと考える時間やそれについて話す時間を、大切にするという習慣をどう作れるか、だから、マイルストーンセッションは 改めて凄く大事だなと思いました。

上田

荒井さんは、なぜ ソーシャルメディアのサービスをセールスしていたのに、レストラン、食の業界にいったのですか?

荒井

私はマイルストーンみたいなことをずっと考え、それこそ話す環境もあったし、色々と動き回ってたからでしょうね。

上田

パワーあんでしょうね、普通の人と比べて。 だからあんまり参考にならないかもしれないけど。

荒井

まあ、そう言わないで下さいよ(笑) でもすごく大事だなと思うのは、やっぱり問うてくれる人が、いっぱいいたのですよね、社会人になってからも、Gaiaxに入ってからも。
それこそ上田さんですよ、と言うとあれですが・・・
普通に営業職を頑張ろうと思ってやっていたけど、廊下ですれ違った時に、 事業アイディアどうなの、そろそろ何かないの、いつまで営業やっているの、 みたいなことを言われたことがよくありました。
何なんだろう・・・みたいな。 まだ1年目で営業マンとしてまだ未熟も未熟なのに、事業アイディアと言われましても、みたいな。

上田

というか私、頑張ってる、みたいな。

荒井

今ここでサポートしてるよ私、みたいな。
だけど上田さんがそういう一番大きなところから ガーっと、そもそもみたいなところもあったし、同期でもそういう、 俺はこれやるんだ俺はこうなってやるんだ、私はこうして行くんだみたいなのもありましたし。

上田

あったね、そこの同期ね。

荒井

みんな結局、 色々何か立ち上げるのが多い期だったし、1、2個上の AKERUNの河瀬さんも同じ部署だったので、週末に飲んでると 俺こんなのをやってるんだというのを聞いて、みんな色々動いているな、みたいなのは やっぱりすごくありましたよね。
それを考えていないのが 変という空気感に触れていたし、そういう会話をすることが多かったから、自然とそうなっていったんだろうなと思うと、そういう機会をいかに作り出すか なのだろうな、と今思いましたね。
だからマイルストーンセッションの、 そのセッションの時間だけじゃなくて、日常的なGaiaxでのコミュニケーションや、触れるものを問われることが 大事なのだろうなと思いますよね。

上田

会社の中でも人と人が接した時に、一体何者なんだという感覚が、 変わってくるべきなんでしょうね。
例えばそれこそ昔は〇〇株式会社の△△部××課の、◇◇を担当しております〇〇でございます、という、そういうものが重要で、かつ、それだけで会話が成り立つというか、あなたはそっちのその機能ね、 私はこっちのこの機能みたいな。
そういう感じだったものが、だんだん流動化する中で、そんなことは 情報の端の方に徐々に移っていっちゃっていて、僕はこういうことをこうやっていきたいですよ、という、そういうものが自己紹介にもなるし、 周りをパッと見渡した時に、結局、今日来た5人ってどんな人だった?という話でも、どこをどうしようと思ってる、と、話を聞いて分かっている人と 分かっていない人がいたとしたら、分かっていない人にはそれを言ってもらって、あーなるほどそういう感じね、 みたいな事を把握できる感じが、より自然になってくるのでしょうね。

荒井

どこの部署と言われたところで・・・ という感じもありますもんね。
そこで今何をやっていてどうしていきたいんだ、 という事はやっぱり気になりますよ。
そこは言える状態、ディスクローズされていて、 オープンになってる状態を、作れれば作れるほど繋がりも生まれやすいですよね。
想起されるから。 こういう時に、あの人がこうでって、確かに。
次の質問で やらされ仕事とそうじゃない仕事と書いてありますが、最初の頃にこの話を始めた時に、とにかくやらされ仕事はやって欲しくないよね、 という話が印象的だったんですよね。
Gaiaxでは あまりそういう感じではないだろうなと思いつつ、仕事って割と降ってくるもの、やらされるもの、という印象を持っている人も いるんだろうなと思うのです。
Gaiaxに来ても最初は あれ、Gaiaxってぼーっとしてると、何も降りてこない、ニートになっちゃう、暇、仕事ないんだけど、という状態なる事に驚く人も 多いだろうな、と思っていて、つまりやらされ仕事が基本的に あまり存在しないじゃないですか。
もちろん明確なミッションがあって、 やらなきゃいけないことがある人は沢山いますけど、そう考えた時に、Gaiaxでの やらされ仕事そうじゃない仕事って、どういう考え方、感覚なのかというものを一つ、出しておきたいなと思いますが、いかがでしょうか。

上田

これも端の方からの話で、 一度ブログで発表したこともあるのですが、執行役の会議か、本部長会議、経営会議か、何だったか忘れたのですが、色々話していて、様々な働くスタイルがあるよねという話から、オンラインサロンすごいよねという話になって、オンラインサロンで、サロンの主催者が 様々なプロジェクトをする時に、サロンメンバーが色々と手伝ったりする。
それこそイベントで受付したり、企画書をまとめたり、お仕事を沢山やっている。
みんなすき好んでやっているし、なんと素晴らしいことに、その主催者に対して 毎月定額でお金払ってる、このシステムが凄い。
なんとなく経済社会で育ち、当たり前のように、それを見てきた僕たちは、労働力を提供してもらってお金を払うという、そういうトランザクションだ、という、既成概念が植え付けられているのですが、当たり前ですが、会社からしたら、働いてもらって、かつ上納金を納めてくれる方がハッピーに決まっていて、それが否定されるのではなく、 そっちの方が良いに決まってるじゃん、当たり前のことですよ、と。
そんな中でオンラインサロンはそれを実現していて、正直そこはすごく 負けてるなという印象を持つのですよね。
お金を払うのが嫌というわけでもないのですけど、少なくとも我々も株主からお金を預かって 運用しているわけですから、使う以上はリターンがないとダメだけど、 払うのが嫌というなわけではなく、結局No.1じゃ勝てないからやる気が必要だし、やる気がない仕事というのはパフォーマンスが悪いから 皆にとってハッピーじゃないし、やっぱり好きな仕事の方がパフォーマンスが良いし、 という事を追求して考えると、リーンスタートアップやベンチャー企業を立ち上げると リソースが少ないから、本当にその仕事をする必要あるの、とか、本当に我々そこの事業分野をする必要あるの、みたいな、この辺は、もう他社に任せて うちはもうここの部分だけを提供しようよ、を、絞り込んだりすると思うのですが、それと同じで、一人一人が仕事の中身を考える時も、まず上司としてはそれが会社にとって必要かどうか、ということも検討しなきゃならないけど、そもそもこの仕事がその本人にとってハッピーかどうか ということもチェックしないといけなくて、それがフィットしてればトータルコストが安いし、フィットしなければとても高いから、もはや、そんな仕事するぐらいなら、 止めてもらった方が、その仕事をやめてもらった方が、結果、 会社を辞めてもいいと思うけど、やめてもらった方が周りは良いのでしょうね。
そう考えると、その時も話していましたが、やっぱり自分がこの仕事を 面白いと思うかどうかが重要で、あのコンマリさんの、スパークジョイ、家にあるものを手に持って、心がときめくかどうか、ときめいたら置いておくし、 ときめかなければもう処分しちゃうという、あれもすごいなと思う。
今やっている仕事を手に持ってときめくかどうか、ときめかなければ、もうやらないという、やっぱりそれをマネージャーとしても、「いや、私ときめかないので。」 「だったらじゃあいいです。」という、そういうや会話が流通しているほうが、会社としては上手くいくし、 一つ一つのアウトプットがうまくいくし、最終的には、皆さんがお金を払ってくれるように なるんじゃないかな、と思います。

荒井

そこから繋がって、成果とは何なのかということについて 触れていきたいと思います。
ときめくことをやってもらいたい、確かにそうで、とは言え、やっぱり一応、Gaiaxでは今のところ雇用形態、 お金を貰って仕事をするというのが基本ベースなので、その成果が出ていないと 給料を貰えないじゃないですか。

上田

良いこと言いますね。

荒井

そうなった時にどう考えたら良いのでしょうか?

上田

そこがまさにポイントですよね。
国にも色んな制度があるし、 これからの世の中を考えると、多分、貧富の差が広がって住みづらくなる一方で、住みやすくなる社会になる可能性も あると思いますよね。
RPAやロボット、AIなどがどんどん出てくると、仕事がなくなると言ってビビっている人も多いのですが、我が家にルンバが来ましたと言って、 それで頭を抱える人が何人いるのという話で、地球上で働くロボットたちが増えることは ハッピーでしかないのですよね。
結果的に生活コストが下がり、色んなものが安くなるし、だから今日この瞬間、掻き立てられた欲望を満たすことは無理でしょうけど、普通の質素な幸せな生活は、みんながすべからず働かなくても できるような時代に既になっているし、今後ますますそうなっていくと思います。
そんな中でベーシックインカムみたいな 考え方もありますが、妥当性があると思うのですね。
無理して貧乏人を出したら治安が下がって、この人を貧乏人にすることによって 僕が金持ちになるけど、治安が下がると金持ちの僕の満足度も下がるから、結果、給料を払ってしまってベーシックインカム的にした方が、金持ちの俺としても、無理して搾取するより、ハッピー度が高い、みたいな。
南アフリカ共和国などは、お金持ちと貧乏人の貧富の差が激しすぎて、お金持ちが庭の端に4、5メートルの壁を作っていて、お金持ちになってこの狭苦しさか、と。
そう考えていくとまたGaiaxの報酬としても、ベーシックインカム的なレベルで言えば、普通に仕事していてくれれば払うし、そこから下をギリギリと、やるほどの興味も 減っていくのではないかとは思います。
一方で、報酬を上げましょうという話になると、ダウンサイドに対するセーフティネットの話とは 別の話になってくるので、成果が必要ですという話に、 より傾向としてはなってくるのです。

荒井

前半のGaiaxのベーシックインカム的な考えで、とはいえ、成果は必要ですよね?

上田

例えば新卒がこっちのジャンルが好きで、ものすごく追求して、ぐいぐいやっているのですけど、その彼のソーシャルメディアを見ても、 色々とやっているな、成果も上がっていないし、直結しないのに、という事が分っていても、新卒入社給与が、どれぐらい下がるのかな というのはあります。

荒井

今日時点では成果が上がっていなくても、将来的にこういう風になるであろう、だから、投資機関として、特に新卒なんてそうだと思いますけど、今日時点でこういう努力をしてるから 直結する成果はまだなくても、ベーシックインカムとして給料支払いましょう、 はあると思います。
それは将来に対する投資として。

上田

でも、そういう意味でも中途採用の人が、新卒初任給の相場感で入って来るかというと、 そんなことはないと思います。
それが僕からしたらリスクを抱えていると思うのです。

荒井

中途採用の方が基本的には高いから

上田

高いというのであれば、高いのは何? という会話になってしまいますよね。

荒井

どういう事ですか?

上田

僕は新卒一年目ぐらいの報酬でいいです と言ったら、話はトラブらないと思うのです。
前職がそうだからと言って こちらからすると関係ない。
高い水準ルールで来たら、その高さは一体何なのですか という会話にはなると思います。
という、そういう話です。 そういったダウンサイドのダウンサイドは、そういうのは正直あるのではと思っているし、僕も逆に結構お勧めしていて、過去に、本当に昔の話ですけど、3、4年目の時に仕事があまりうまくいかなくて、疲れちゃったケースがあって、メンバーが色々と話していて、年収もそこそこ高くて、エース・幹部クラスで、別に良いのだけど、いっそのこと 新卒クラスに報酬落としたら、僕らの人間関係だから 別に変な事をしてないのは分かるし、思いっきり仕事をする雰囲気じゃないとはいえ、仕事をするのも分かっているし、居るだけで、過去のナレッジ等もあるから、 これどうなってるのと聞いたら、相談に乗ってくれるであろうことも分かっているし、もうそれぐらいに落としたら? 全然休んでくれていいよ、って言って。
えっーー!!って言われたんだけど、結局2年ぐらい落として、もう、遊んでいるのか仕事をしているのか よく分からなかったけど。
結果的に後でバリバリ仕事し始めるようになって、 戻したけど、そういう使い勝手もあるのかなと思いますよね。

荒井

凄いですね、本当に ベーシックインカム的な考え方だ。

上田

ちょっと話は戻って、どう報酬を上げるかと 成果の話が趣旨と思っていたので。
まず成果と報酬を紐付けるのは正解はありません、と思っています。これはめちゃくちゃ難しいです。
ケーキの正しい値段は?と聞くようなもので、砂糖の複合率と何とかから価格は算出できますか、そんなわけがないだろ、という。競争環境もあるし、ブランドや美味しいと思うかどうかもあるし、ぶっちゃけ立地等にもよるかもしれないし、だからあなたの報酬の正解はないし、それが成果に紐づいて 正しい水準もないと思っています。
一方で相場観というのはあるなと思っています。
相場感をベースにやっぱり議論はすべきだし、相場観はお互いがみんな 理解している必要があると思います。
ごめんなさい、 質問をもう少し絞り込んで言ってください。

荒井

最初の質問、成果って聞いていたところが、給料のところで言うと、特に私が営業マンだった頃に、 営業マンは分かりやすいですよね、わりと。
ただ、アディッシュの杉之原さんが、自分が新卒の頃に意識していた事として、呼吸するだけで我々はお金がかかっている、 席代やなんだかんだと。
だから自分の存在分まで稼げるようになるまでは、有無を言わさずやれ みたいな意識でやっていたという話があって、そうだよね、みたいなところがあるわけですよ。
自分という一人の人間を雇うために、給料だけじゃなく 諸々かかっている全体的な人件費分ぐらいは、きちんと利益を生み出せている状態じゃないと、結構存在として厳しいよね、みたいなところがあるから、そこでスパークジョイする、ときめく仕事だけを 選り好みしてやっているというのは結構難しい状態。
もちろんスパークジョイしている状態で、かつ自分のコスト分 きちんと利益を上げられていればいい、利益というか価値を創造していて成果が出せていれば 良い状態だと思うのですが、そこら辺をどう捉えたら良いのかな、という事が 最初に聞きたかったことです。

上田

そこだけで言えば、確かに新卒の時はそれ位のプレッシャーは 与えられ感じるのでしょうけど、僕目線で言えば、本当に新卒クラスの報酬というのは、やっぱり安いなと思いますよね。
問題は年収水準を引き上げた後ですよ、 という感じです。

荒井

そうか、なるほどね。

上田

もちろん全然仕事もコミットしない、 週2しか働いていない、かつアウトプットもいまいち、みたいになったら、ベーシックインカムの2/5ぐらいじゃないの、 だって週2しか働いていないんでしょ、アウトプットがどうであれそれ位だったら良いけど みたいな感じにはなると思うのですが、何だかんだ、5日働いていてその水準というのは、議論にあげるほどの話でもないかな、 という気はします。

荒井

そうなんだ。

上田

でも話戻って、ややこしいのは、年収が上がった後に スパークジョイな仕事にフォーカスしたい時に、どうするかということがもっとリアルに色んな所で、だちの議論に上がっていると思う。
僕はそこで普通にそう言ってる、 劇的に報酬下げたら良いじゃないのと。
好きにしてくれたら良いけど。

荒井

ときめきたいなら?

上田

ときめきたいなら、別にそっちで良いと思う。
報酬水準を維持したいと言うのであれば、 それは組み合わせは全然可能だよ、と。
もっと言えば、 さぼりたいなら報酬水準下げてさぼったら?と、そういう2年も良いんじゃないの、みたいな。

荒井

なるほどね。
妥当性があればいいということですよね。

上田

妥当性があればね。

荒井

なるほどね、理想は、自分がときめく仕事でちゃんと成果が上がっていて、それに応じた年収水準であるという事が理想です、 という事ですよね。

上田

そう。

荒井

だけど必ずしもそうならない場合は、 年収水準下げるとかも含めて、ときめく仕事や働き方を選択すれば良いんじゃないの という話で合ってますか?

上田

はい。マイルストーンセッションに連動して、報酬水準の計画を予め立てると思うのですが、計画を立てるときに 妥当性がないことに関しては、得てして、マネージャーや事業責任者クラスの人間は、色々と経験があるから多彩な話が出来ると思うんです。
聞いちゃっても良いと思いますよ、僕はこういう仕事しかしたくないのですが、 この仕事でこれ位の報酬水準にするには、あとはどれぐらいボリューム出せばよいですか?と。
せめてその水準にするにはこれ位じゃない、そうですよね、それ位ですよね、というような話はいくらでもして良いと思います。
ないな、と思うかもしれないし。
僕はでもその仕事だったら、もっと言えば、そのボリュームの1.5倍まで行けちゃうので それでいきましょうよ、こっちは別に何でも良いよ、お好きな方を選んでください、 みたいなそういう話なので。
報酬を決めるということに関しては、本来のプロセスは色んな話があるのですが、まず、やっぱり一番苦痛で一番妥当性の高いのが、中長期的な報酬水準を 計画するというのが一番重要です。
計画して、こんなもんだよねという コンセンサスを置いておくというのが、一番重要で一番現実的ですよね。
例えば、営業マンだったら一人あたま、いくらの粗利を叩き出す営業組織で、30人ぐらいをマネジメントしている、営業チームの責任者クラスって、年収は例えば700、800万円位いっても おかしくないのではないですかと言われたら、それ位いってもおかしくないよね、とそういうような 感覚値というのが重要になってくると思うのです。
例えば経理をやっていたとして、うちの会社で、周りの人が全員倒れても、一人で何とか最後まで 仕上げられますという水準だったらどれ位ですか、と。
それは結構な水準だよね。
最後はやっぱり それ位の水準の人に頼らないといけないけど、その人の7割ぐらいまではカバーできますという、部下2、3人教育マネジメントしながら、みたいなポジションだったら これ位ですかね、みたいなそういう、目安的な金額感というを、それを自分のライフプランとかに合わせて、イメージしておくことが重要だと思いますね。
それがテーブルとしてあれば少々、四半期単位や、1年単位で報酬が上下動しても、正直誰も何も言わないと思いますね。
逆に言うと本人も何とも思わないと思うのですよね。
今回何となく少ないなという印象は無くはないのだけど、計画の表現間違えたかな、少ないなと思っても それで会社に対してぶち切れるかといったら・・・
でも中長期的に見たら、なんだかんだ そのクラスになったらこれ位にすると言ってるし、それは変ではないと言っているしきっと そうなんだろうし、誤差かなみたいな。
そういう大きな握りというか計画を作っていないと、一喜一憂レベルが高いと思うのですよね。
中長期的なプランを作った後に、やっぱりこう、細かい部分、今年1年や四半期のレベルで、色んな成果を設定してその成果に合わせた 報酬を決めると思うのですが、正直、中長期的なものを決めるよりかはブレやすいし、どちらも正解はないのだけど、小さい評価で高い金額設定をしてしまったりとか、大きい目標を書いて、 それをやればもっともらえるでしょみたいな、でもそこまで書かなかったみたいなケースも 多分ブレは出てくるのですが、まぁそれは仕方ないのではないかな、 という気はしますね。
アウトプットを明確に書くというのは重要で、例えば報酬水準をこれぐらいに引き上げたいんですけど、と言うんだったら、やっぱり成果水準もこれぐらいまで引き上げますよ というのはセットで、それがちゃんと見える化、KPI化して 数字化しないといけないと思うのですよ。
それがないと説得力がないというか、結構いい水準になりますよアウトプットは、と言って 報酬は100万円上げてください、それは結構いい水準になります、ぐらいしか書かないのであれば、報酬も結構良くします、としか書いてほしくないな、みたいな。
それを明確に100万円って、 別にいくら請求するのかは人の自由なので、好きな金額を請求して下さって結構ですけど、XX円ときちんと精緻に基準を数字で表してくるならば、自分が何をやるかというのも数字で きっちり表した方がいいんじゃないの、と思ってしまいますよね。

荒井

そうですね、話を聞けば聞くほど、本当に自立しろということだな、と。
ひとりひとりが本当に本当の意味での 自立的に生きていくという事だろうなって。
Gaiaxというのは凄くメンバーを大人として扱う、本当に自分の好きなように、きちんとポイントを外さずに設計して、お互いに納得できるように言ってもらえれば、お好きにしてもらっていいですよ という文化と制度だなと改めて思って、それを使いこなすことの難しさも やっぱり感じるわけですよ。
使いこなしにくい、マイルストーンセッション、どう言ったら良いのかわからないけど、どう設計して良いのか分からない、上司をどう 説得するのか、どう話したら良いのか分からないとか、色々みんなつまずきポイントあるよな、 そこをどうこうやっていこうって、今、推進する側としては思うわけですけど、結局大人としてみんなが・・・

上田

そうね、そういう意味では、基本は自分で決めていいと思うんです。
ただ報酬推移に関しては、他もそうですけど、先に設計して共有してよ、というのは 結構強く言っていて、設計した時に本当に変だったら茶々入れるけど、正直設計して訳の分からないことを 書くことないだろうなという気はしていますし、設計とは言っているけど、 求めているのは設計ではなくて、ライフプランは設計した方が良いと 個人的に個人にはお伝えしますけど、会社との契約内容における報酬をいくらもらうのか ということに関しては設計という日本語は若干変で、色んなパターンについて握っておく という日本語の方がよりフィットします。
それを握っているだけで、握っているという日本語を言ってますけど実際は、考えたら分かることだし、事前に考えたら ズレも発生しない事だから、普通にあなたが事前に考えとけば良いんじゃない、 というそれだけの話です。
何て言ったらいいんだろうな、例えば運動してダイエットしようと思っています、と。
毎日5km走ったら1ヶ月でこのぐらい痩せるだろう、ついてはこれぐらいの甘いものを食べれられるだろう、これ1週間に1回しか走らなければこうだろう、結果これ位しか成果分からないから、これぐらいだろう、それもしないときっと逆に太っちゃうんだろう、 ダイエット中にも関わらず。
そこで甘いものなんて食べたらダメだろう、 みたいな事は普通に先に考えたら分かるわけで、その時のことをきちんと書いておけばよくて、書いておいてさえくれれば、 どれを選択するかは個人の自由で、目標を達成しなければならないなんてことは、会社との合意事項に入れなくて良いと思うのですよね。

荒井

なるほどね、ちょっと驚きでした。
さっきのGaiax的なベーシックインカムの話じゃないけど、ちょっと調子出ないし 2年間位少し落としたらいいんじゃないの、みたいな話とかを聞いて、それも含めてようやく、今、考え方が腑に落ちた。
達成するってこと、なるほどね。
勝手に一人で、ああ、なるほど! そういう世界観かって今染みている感じです。
シミュレーションするだけって事ですよね、 シミュレーションしてそれが変じゃないか、ということだけ一応握って、どのパターンで行こうとも あなたの自由ですよ、と。

上田

そうです。
それとは別に報酬はいくらかと言うのは 会社との握りだと思うのです。
それは基本会社が指定するのではなく、本人が言って、事前設計すれば変な事を書かないのですよ、僕の経験上。
アホな事を書いてこないので、事前設計したものさえ、コンセンサスできた挙句に、 会社としてはぶっちゃけどうでもいいのだけれども、本人のライフプラン上、今年どうしてもマネジメント経験積みたいし 年末には5人部下を手に入れておきたいみたいな、夢やミッション、ライフプランがあると言うのならば、それを知っているリーダーや 事業責任者の立場からしたら、これもう少し、頑張った方が良いんじゃないのという話が出てくる。

荒井

会社としては別にどっちでも良いけどというのを 前提として、君の人生計画からするとという事ですね。

上田

そうですね。

荒井

なるほど、奥が深いです。

上田

結局社員さんって、退職する権利が 常に保障されているのですよ。
その時点で、これはメンバーに対する アドバイスではなく、事業責任者に対するアドバイスなのですが、社員さんはいつでも退職する権利があるのですよ というアドバイスを、事業責任者に僕は言いたい。

荒井

その前提に立って日常的に色々と やらなければいけないという事ですね。

上田

一応、事業計画上割り振るのは分かるけど、辞めるのは自由なので、 もし辞められて事業が達成できなくても、僕や株主に文句を言われたところで、 それは経営能力の欠如ではないの、と返ってくるだけで、社員さんがいつ辞めるかなんてことは コントロール出来ないに決まってるじゃん、そりゃ業務委託として金額激増させて ペナルティ設定すれば、これでこの1年間を少なくともコミットする蓋然性が 高いと思いますと言われると、そこまでやっていたら、そうだねという感じだけど。

荒井

なるほどね、奥深い。面白かったです。 ありがとうございます。

上田

それでは今日は以上で。

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