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人生のマイルストーンをしっかり考え定期的にセッションで確認することをガイアックスでは大切にしています。こちらの動画では、リーダーの立場、事業責任者の立場で、どのようにして、メンバー一人ひとりがライフプランやマイルストーンを大切にすることをサポートしていくのか、組織としてこのマイルストーンセッションをどう位置付けるのかについてお話します。マイルストーンセッション編 全5回中の5番目の動画になります。

上田祐司

株式会社ガイアックス 代表執行役
ガイアックスでは、「人と人をつなげる」をミッションに、ソーシャルメディアとシェアリングエコノミー事業を展開。また起業家が集うスタートアップスタジオという側面も持ち、社会課題を解決するための事業づくりサポート、投資を行う。シェアリングエコノミー協会代表理事。

公式サイト: https://www.gaiax.co.jp/
Twitter: @yujiyuji

荒井智子

2013年に東京大学大学院を卒業後、ガイアックスに入社。法人営業、海外営業、子会社の社長室立ち上げなどを担当。忙しく働く人の心身の健康をサポートしたい思いが強くなり、2015年に社員の健康的な食生活をサポートするために社員食堂を立ち上げ。シェアビルNagatacho GRiDの立ち上げチームに参画した後、2017年には自身の食堂をプロジェクトを事業化し、tiny peace kitchenを開業。2020年からは心の健康サポートにも力を入れるため、プロコーチとしても活動を開始。ガイアックスでは社内コーチも担っている。

Twitter: @tomoko_tpk

上田
人生のマイルストーンをしっかり考え、定期的にセッションで確認することを、 Gaiaxでは大切にしています。
こちらの動画では、リーダーの立場、事業責任者の立場の方が、どのようにしてメンバーひとりひとりが、ライフプランやマイルストーンを大切にしていく ということをサポートしていくのか。
もしくは組織として、このマイルストーンセッションを、 どう位置付けるのかについてお話します。
Gaiaxの事例の話ではありますが、どのような組織でも 生かしていただける内容だと思っていますので、是非参考にしてもらえると嬉しいなと思っています。
荒井

リーダー向けマニュアルについても お話ししてきたいのですが、この自主自律型組織という名前で 言っても良いですか?

上田

いいですよ。

荒井

では、まず最初の質問ですね。 リーダー陣に向けてというところで。
Gaiaxは、 そもそもどういう組織でありたいのか?
あまり、組織組織していないので、組織について話すことも少ないのかなと思いますが、どんな組織でありたいのでしょうか?

上田

Gaiaxというのが、そこまで組織化していないだろうと、 まずは思っています。
個々人が、有機的に動いている集合体だったり、時にはコミュニティという名称が、よりフィットすることもあると思いますが、そういう様な形で、結構個々人が、ちゃんと大人で、理性を持って個別に判断できる、人達の集合体かなと思っています。
そして、決してそれが バラバラであるという意味ではなく、あくまで個々人が自分で意思決定した結果、一緒の道を歩いているという、そういう様な形のチームになっていると、嬉しいな、という風には思っています。
個々人が意思決定する時の基準というのは 色々あると思いますが、大きなところで言うと、ひとつは、 その人のライフプランやライフワーク、その人が人生で 何を大切にしたいのかという視点、もうひとつは、社会にどれだけインパクトを与えられるか。
社会の中で、すごく困っていることや、社会問題などに接することによって、そういったことを 解決しなければならないのではないか、という事とのリンクから生まれてくるというのが、行動パターンとして 主になるのではないかな、という風に、思っています。

荒井

なるほど。 そのひとりひとりのライフプラン、どういう風に生きていきたいのか、 というのと、どんな風に 社会を動かしたいと思っているのかや、社会に影響したいと思っているのか というところで、一緒に歩むのが良さそうだね、となった人たちの集合体でありたい といった感じですね?

上田

そうですね、はい。
Gaiax全体は 結構ゆるいコミュニティですけど、ひとつひとつの事業は もう少し濃いコミュニティというか、濃く、合致した人たちの集まりという気はします。

荒井

そういう組織というか、チーム、コミュニティにおいて、そもそも、リーダーは どういう役割を担う人たちなのでしょうか?

上田

先ほども話した通り、自分自身のライフプランやライフワーク、自分自身が成し遂げたいことという、 ぼんやりしたものと、世の中での社会問題やニーズ、社会が必要としていること、という ぼんやりしたものが、相まって行動を決めているし、道を決めているのではないかな。
相互に影響を与えるというか、自分のライフプランにも影響を与えながら、結果として自分の人生やキャリアパスなど、仕事の内容を決めているのではないかな、という風に思っています。
リーダーが一番重要なことは、取り組んでいる事業が、いかに大切なことなのかということを、プロパガンダするというのが一番重要で、やはり色々な生き方があって、それぞれ駄目じゃないし、別にみんな それで良いと言えば良いのだけれど、これすごいよという話をして、これすごく重要だよ、 これが解決されたら世の中変わるよ、これすごくドキドキしない?みたいな、そういうことをすることによって、なんとなくぼんやりしたけど まあそれはそうだなと、それは本当にやるべきだなと、ましてやここ5年、 それこそやっぱり社会に一番重要だなと、他の色々なことを思っていた人も、どちらかというと洗脳してでも、そっちに持っていくというのが 重要じゃないかなと思います。

荒井

なるほど。
自律的に生きて働いている個人達が、あ、そこ一緒に行きたい!
その課題を一緒に解決したい! というようなことを思うように、旗を振る人みたいなイメージですかね?

上田

そうですね、その通りです。
もちろん一方で、 人にはいろいろと事情があるから、常に発信していて良いと思いますが、常に強制し続けるのは若干違うなとも思うし、

荒井

強制・・・何に?

上田

そうですね。
常に、これ素晴らしいと思うよ、この事業は素晴らしいと思うよ、僕らが取り組んでいる事業は今この瞬間素晴らしいし、これがもっと出来るようになったら、僕らはもっと社会において、価値がある存在になるよ、ということは、言い続けなければならないけれども、例えば、家が隣だからこっちに来て、この仕事だけやってますけど、事業の中身に興味ないし、私は子供が一番大切なので、という人に対して、いやいや、その考えではダメだよと言うのは、踏み込みすぎだと思います。
それはそうだよね、あなたはそうだよ、別にそれでいいですよ、と。
さあ、朝礼始まりますけど、今日の朝礼のネタは、 またビジョンの話ですけど、というのは別に、それで良いと思うのです。
やはり、人は人なので、コントロールできないし、あまり重要でもないし、一番重要なのは、リーダー自身が何を考えて、どうしたいのかというのが重要で、それに遅かれ早かれフィットした人は集まるし、フィットしない人は去っていくし、もちろん一時的にフィットするけど、一時的にフィットしない人もいると思うのです。
このフェーズの財務は手伝いたいけど、それが、僕の今のキャリアパス上重要だから、この3年間のこのフェーズは手伝うけれども、それが過ぎたら僕はまた別の仕事がしたいので、 という人もいると思うので。
そういう意味では、去っていく人が すなわち全員駄目というわけでもないし、一番重要なのは自分自身がどこまで何をしたいのか というのが一番重要で、それを大きく発信して、啓蒙活動をすることが重要で、ぜひ説得してもらいたいけれど、あまり人に頼るのもどうかと思うし、人のことを信じ込んでしまうのもどうかと思うし、やはり人は人だし。
巡り巡って、同化することを強制するなんて、すごくナンセンスだし、一定程度バラバラでも、気にする方が謎というか。
ダイバーシティとかそういう観点で言えば、そもそも事業に関係することですら、一定諦めるべきな中、事業に関係ないことなんて、全く考慮する必要ないと思うので、そこら辺はミッションを打ち出すけれども、自由でオープンで、ダイバーシティな環境に結果的になっている、というのが良いのではないかなと思います。

荒井

ありがとうございます。
リーダーはひとつのチームをリードする存在だから、そのチームのミッションを掲げたり、それがリーダー個人がやりたい事でもあったり、ライフワークプランと 紐づいている事も大事だけれど、各個々人のライフ、人生がどうありたいのかが、一番大事ということですね。

上田

そうですね。

荒井

それを何か壊すようなことや、邪魔をするような強制をするのではなくて、このチームにおいてはこれを大事にしましょう、みたいなことを旗振れるというような イメージなのですね。

上田

そうですね。
印象的だったのが、マネージャーという言葉に違和感があると おっしゃっていたじゃないですか?
はい。

荒井

なぜ、マネージャーではなく、リーダーという言葉を使いたいのか、 というところを、ご説明書いただけますか?

上田

そうですね、そういう意味では、特に、人に関するマネジメントというのは、全く存在しないとは思いはしませんが、特に自主自律型の組織において、そういった自主自律な人に、どうコミュニケーションするか、と言われると、マネジメント的コミュニケーションじゃない と思うのです。
結局その人はセルフで管理されているので、こちらが管理する話ではないと思うのです。
むしろ旗を振ったり声かけをする、ミッション対して声かけをするのであって、実際の業務はセルフマネジメントでどうぞ という。
もちろん組織の中には、マネジメントというものが表すお金の管理だったり、例えば見込み顧客のマネジメントをすることや、それを含めたマネージメント、なんとかマネジーメント職みたいな、そういったものがあるとは思いますが、Gaiaxがありたいなと思っている、自主自律型組織のそういったメンバーに対する、コミュニケーション手法としては、マネージメントという単語は、あまりフィットしないかな、とは思います。

荒井

本当にメンバーが自主自律であって欲しいし、あれると信じているから、マネージャーという呼び方は、そもそもあまりフィットしないよね という感じなのですね。

上田

そうですね、はい。

荒井

Gaiaxは、自主自律型組織でありたい。
ひとりひとりが自律的に働き、生きている組織でありたい、という前提のもと、そういう組織で、マイルストーンセッションは、どういう位置付けなのかというところを、触れていきたいと思っています。

上田

そうですね、自主自律型、ひとりひとりが自律する為には、ひとりひとりがPDCAを回す必要があると思うのです。
これはプランやチェック、という機能を表すのかな、という風に思います。
もちろん人によっては主となるPDCAを、年で回す人もいれば、2、3年で回す人、四半期で回す人もいれば、月や週で回す人もいると思うのですが、いったん四半期は、会社としても、きちんとタイミング持って組織的にやりましょうよ、というようなニュアンスで設定させて貰っていますが、僕も年中心でやっているので、四半期はそこまで僕はやらなくていいです という人もいれば、四半期ぐらいがちょうどいいよね、という人もいるのかな、とは思っています。

荒井

ちなみにこのマイルストーンセッションは、今までの話を踏まえると、ひとりひとりが考えて 自分で設定していくということが、そもそもすごく大事になると思うのですが、それをやった上でリーダーと 実際にこういうセッションの時間を取って、握ることの意味、意義みたいな所は、どのようにお考えですか?

上田

そうですね。 まずリーダーがどういった関係を、メンバーと保ててきたのかというのが あると思うのですが、旧来の古き良き時代の日本の関係性とは、異なってきているのではないかな、という風に思っています。
仕事のことは、全部、上司に確認し、上司が決める、それ以外のプライベートはないんだ、みたいな形では当然なく、仕事以外のことも別にフラットに話すけれど、そこにリーダーとして、よくコミットするわけでも、残念ながらないのですけれど。
オープンにしておく関係性ではあると思いますし、仕事の中身も、もはやそっちになっていて、リーダーから、当然情報は共有されるし、リーダーは言いたいことは言うと思うのですが、メンバーも、状況や気持ちや、取り組むぞということを、共有はせども、正直深くコントロールされる、仕事の中身も深くコントロールされる時代 でもないと思います。
そういう意味では、とはいえステークホルダーとして、身近なところにリーダーがいるわけなので、公私含めて、情報共有と自分自身のPDCAをシェアする。
きっと関連して、このマイルストーンセッションとは 別のタイミングだとは思いますが、リーダーはリーダーで事業に関するPDCA的なものは、メンバーに共有していると思うのですが、そういったところが、擦り合わせなければならないわけでもないですが、おそらく、現実としては両方の動きを見ながら、最適な回答をお互い見つけていく、という形になると思います。

荒井

なるほど。
事業、チームのPDCAやミッションも、普通に会話をするし、いちメンバーのそれも普通に会話に出て、それが共有されている状態で、全体最適を考えていく。
だから共有しておく。 というようなニュアンスでよろしいですか?

上田

そうですね。
仕事に関してはそうですし、 仕事以外に関してもそうだと思います。
どうしても開示したくないのであれば、別に開示しなくても良いのですが、どうせコントロール権はないので、仕事面のところ、仕事の方も 果てしなくコントロール権はないのですが、どうせないので、別にシェアしても 損じゃないのではないかなと思います。

荒井

今、関係性みたいな話が、結構キーワードとして出てきたと思うのですが、マイルストーンセッションは、一応オフィシャルには 四半期に一回としてますけれど、それ以外の日常的な会話や、1on1では、どういうやり取りがあるのが良い、という風に考えてらっしゃいますか?

上田

これは組織のサイズや状況など、メンバーがどれくらい成熟してる人なのか、によると思いますが、月1で1on1、そしてその1on1は、業務はさておき、これ出来てないんじゃないの!?
コレやらないと駄目なんじゃないの!?
という論調の1on1ではなく、そういう業務確認は週1とか、人によっては デイリーでやっているのかもしれないですが、最近どう?大丈夫?という、そういった感じの1on1は、月1ぐらいがちょうど良いんじゃないかな なんて思いはします。
でも、人との関係性とか 組織の状況によるのかなとは思います。

荒井

日常的なフィードバックみたいなものは、どういう風に捉えていますか?

上田

そうですね、 業務上のフィードバック的なものは、デイリーや週次あたりが良いのかな、と思います。
もしくは、月次で、予算管理もしていると思うので、デイリーか週次、マンスリーで フィードバックはしながら、もちろんこのタイミングでしても 良いと思うのですが、どちらかと言うと、このマイルストーンセッションの時に、大枠の評価はやってもいいと思うのですけど、これが駄目だったよね、これがなぜ駄目か分かるか?
どういう風に改善したらいいのか分かるか? なんて話をすると、あっという間に時間は経ってしまうので、あんまりしない方がいいとは思います。
そういう意味では、 デイリー、ウィークリー、マンスリーの、そういった予実管理の時にしていく話なのかな という気はします。

荒井

自律的にみなさん、動いてほしいという話がすごく多く出てくる中で、とはいえ、業務的なフィードバックは、やはりきちんとある、というイメージですよね。
そこをもう少しお聞きしておきたいです。
実際の仕事のパフォーマンスを上げていくために、どういう風にフィードバックを捉えていますか?

上田

そうですね。
このマイルストーンセッションは、どちらかというと、その人がどんな人生を歩みたいのかや、どんなキャリアパスをしていきたいのか、ということに対するフィードバックをすべきかな、と思っています。
より業務上のフィードバックはもちろん必要で、フィードバックは、 いくらでもした方が良いとは思うのですが、とはいえ、 プランなくしてチェックできないと思うので。

荒井

うんうん。

上田

それは、例えば、ビジネスをやっていくとすると 多分、月次で計画を立てると思うのですが、月次で達成できているのか出来ていないのか?
できていない時、どのあたりを改善したら良いのか?
できていないけれど、この部分はすごく良かったから、よりやった方が良い、または良くない。
そういう話はそういった計画などと照らし合わせて、フィードバックをするべきだと思うし、月次の目標を、 週次などに落とし込んでいると思うので、その状況を見ながら、返していくというのが必要かなと思います。

荒井

ライフプラン、ライフミッションであれ、仕事の内容であれ、基本、計画がやはりまず元になって、そこに対して見直しをかけていくというのは 両方必要だし、質感の違うフィードバックをそれぞれ使い分けながら、業務的なフィードバックは、より日常的にしながら、マイルストーンセッションでは もう少し大きな枠組みでのお話を、した方がいいですよね、というイメージですね。

上田

そうですね。
フィードバックは定期的にやった方が良いし、本当に遠慮せずにしまくった方が良いですよね。

荒井

そうですね。

上田

ジョハリの窓じゃないですけど、やはり他人が知っている自分のことを いかにフィードバックするかというのは、言われないと分からないし、脳と脳を繋げていくような組織を 目指すにあたって、やはり口にするのはすごく重要で。
仮に組織の上司という立場であっても、だからどうしたらいいかまで、セットで言わなくていいと思うのです。

荒井

はい、そうですね。

上田

例えば、何かこれ横で聞いていて、営業の割に買う気が起こらなかったけど、という、単なる感想でもいいと思います。
本当にフィードバックは 常日頃からした方が良いと思います。

荒井

そうですね、そこの感覚を、色々もっと共有したいなと思っています。
自主自律だから別に、放任しておけば良いということではなく、もう少し関わり合いを持つイメージですよね。

上田

そうですね。こちらが感じていることを、感じているかもしれないけれど、得てして感じていないことも多いので、本当にそれを共有する。
その上で、優先度が相手方の中で低いから、無視されるかもしれないけど、伝えることはやはり必須だし、それは義務だと思います。
ましてや組織の中で、より責任を持っている立場の人が、新人に対してはより当然の義務だと思います。
教える、や、解決策を提示するというのは次の話で、今、3年目の仕事をやっているけど、ここの点と、この点とこの点は、1年目の人でも 同じようにできている水準だと思うよ。
どうすれば3年目水準のクオリティになるか よく分からないけれど、そういう言い方でも良いと言うか、本当に感じたことを バンバンぶつけたら良いと思います。

荒井

指示命令とかでもないし、教えるということでもなく、フィードバックというのは、受け取ったものをそのまま返してあげるという、ニュアンスで、感じたことは常にオープンに、シェアしていくというのが、あった方がいいよね、ということですね。

上田

もちろん、こうした方が良いのではないか、こういうのがあった方が良いと思う、こういうやり方の方が正しい、など、そういったことは言っても良いと思いますが、これもいくつかポイントがあって。
まず、言っていることが 本当かどうかは分からないというのは、受け手としての覚悟が必要だと思います。
特に、新しいマーケットだと、これよく分からないけれど、僕もやったことないし、新しいマーケットだから 何とも言えないけれど。
という枕詞を、忙しいとわざわざ付けないですよね、誰も。
ただ、前提として基本分からないなと思いながら、これはこうすべきなんじゃないの? と言ってるだけなので、捉える方も、ひとつの貴重な意見として 絶対に聞いた方が良いとは思いますが、どこまで確信的な意見なのかは、怪しいと思う必要はあると思います。
一方、より責任者である人間は、本来はそのあたりのエクスキューズも 入れないといけないのだけれど、エクスキューズを入れるのに忙しくなって、フィードバックしないぐらいだったら、気にせずバンバンと思ったことを、フィードバックは必須ですが、提案やこうした方がいいのではないか、こうした方が良いよ、ということも バンバン言った方が良いと思います。

荒井

誰も正解が分からないことをやっている、という前提のもとに、提案などをやり取りするのが良いですよね、 ということですね。
お互いに、そういうリテラシーというか、それ前提の元だよ、という所にいた方が良いという。
ありがとうございます。
次は、メンバーのライフプランを 把握しておくことの重要さは、今までの話で結構たくさん出てきているのですが、結構リーダーとして、どこまで踏み込んで聞いていいのか?
聞くべきなのか?
なかなか覚悟が決まらない という事もあるのかなと思うのですが、リーダーとして。
改めて、リーダー目線で、なぜメンバーのライフプランを 把握しておくことが大事なのか、というのを聞かせていただけますか?

上田

仮に、業務委託の関係で、クラウドソーシングで、正直、相手さんのニックネームは分かるけど 名前も分からないし、ぶっちゃけ男女かどうかも分からない。
県も住んでるところも分からない。 というレベルの時まで、踏み込む必要はないと思います。
一方で、一緒に仕事をしていて、いや、これ少し言い過ぎたかな、相手、少しショックを受けていないかな?と、気になるくらいであれば、正直言って、そんなことを気にすることよりも、相手のライフプランの達成状況に貢献した方が、はるかに貢献できるので。
そんなこと気にするぐらいであれば、ライフプランまで踏み込んで把握しに行った方が、はっきり言って得だと思うし、より重要だと思います。
ライフプランに沿っていないところの仕事で、頑張ってモチベーションを キープさせたところで意味がないし、これがいかにライフプランに紐づいているのか というところをちゃんと納得した、もしくは、整理した上でやった方が良い。
ライフプラン的に考えると こっちの方がいいよね?
という新しいアイデアを見つけ出すことの方が、はるかに重要で、そういうところを突っ込んでいった方がいいし、あとは、やはりパフォーマンスも、正直本人がやりたいと思ってることの方が 仕事のパフォーマンスが良いので。
もしも、事業責任者で、いろいろなステークホルダーとともに 何かを造っていくのであれば、不得意なものを無理してさせるより、得意なことをやってもらった方が、もしくは、やりたいと思っていることを、積極的にやってもらった方が、はるかに楽で、 成果が上がると思います。
事業の目的は色々あるので、何とも言えないですが、関わっている人が幸せになるというのは、 ある意味、プロジェクトもしくは事業の 目標のひとつだと思います。
それを追求するにあたっては、ライフプランを聞いて、それの達成に、少々寄り道しても、事業としては認められるのではないかな という風に思います。

荒井

ライフプランを把握しにいった方が、成果を出してもらいやすい。
お得だよね? ということがあるわけですね。

上田

そうですね。
ズケズケ聞いてしまって良いと思います。
言いたくなかったら言わないというのもあるし、言われないからといって、 それは別に、「あ、そうか」で終わればいいだけです。
全然、聞く分には 聞いても良いのではないかなと思います。

荒井

私も何人かの上長に、今までみて頂いたことがあるのですが、毎回この上長にはどのくらいまで共有すべきかな?
のようなことを悩むポイントがありますよね。
何か色々とスタイルがあるじゃないですか?
最初の場の設計というか・・・
どこまで話したら良いのか みたいなところがあるなと思いました。
だから何?という話ではないのですが。

上田

メンバーの立場で考えても、十中八九、言っておいた方が得で。
言うタイミングを逸した結果、言っていない結果、 情報が向こうに行き届いていない結果、考慮されないのだけれど、言っておくと、 考慮される可能性があるので。

荒井

なるほど。

上田

いや、僕も荒井さんが あれ?世界一周しなくて良かったっけ?と、昔、何かのきっかけで 思った覚えがあります。
あれも、何か言われていたのだろうな という気がします。
よく覚えてないですが。

荒井

話しましたね。

上田

それが、どんな気持ちでどんな重さで、どういう風に変わってるのかは、ケースバイケースだと思うのですが、言っておいて損はないし、聞いておいて損はない。
それが実現できるかどうかとか、僕としては無理とか、全然良いと思うのですが、聞いておいて損はないと思いますね。

荒井

お互いにとって、言っておいて、共有しておいた方が お得だよということだということは、すごく分かってきました。
メンバーにとって、リーダーにとっても、 というところが分かってきたので、ぜひその辺りを共有していくことが、Gaiaxにとってとても良いということを、伝えていければなと改めて感じています。
ありがとうございます。
あとは、自主自律的に動ける、メンバーが動けるとはどういう状態なのか?
リーダーとして 自主自律的にメンバーに動いてもらうためには、どんなことが大事なのか?みたいなところの、お考えをお聞かせいただけますか?

上田

重要なところを、指示命令系統で、選択するのではなく、重要なところを一緒に作ったり、一緒に感じたりするのが、ポイントだという気はします。
あとはお客さんに怒られに行く時など、担当者はさておき責任者だけが怒られる、というのはおかしな話ですし、担当者が怒られるのに、責任者も同行しているという、俺が責任取るよ、という、日本語は、僕はどうなのかな? という気はします。
お前の責任じゃね!?という返しの方が、適切な日本語だと僕は思っています。
もちろん、その事実に対して、僕としても出来ることはするけれど、少し失礼な話だなという気はします。

荒井

かなりフラットですね。
フラットですよね、そこは。
なるほどね。重要なところを・・・
何ですか?

上田

何もミスしたところの傷を広げて、塩詰めるみたいな作業はしませんが、同じパートナー目線、むしろ担当のところは 担当者の方が主なので、全部まる抱えではなく、大人と大人の関係な感じでやって、こういう問題は こういう風に解決しなければならないのではないか?
というところも、できるだけみんなで感じる機会や、考える機会を持って、一緒に取り組んでいった方が良いと思います。

荒井

なるほど。
大人扱いをして、ちゃんと大事なところを感じる 味わう機会を、きちんと持ってもらう、というところですね。
他にも自主自律を促すために、リーダーとして こういうことができるのではないか、ということは何かありますか?

上田

そうですね。
事業をやっていくにあたって、どうしても困難とかあると思うのですが、得てして、事業責任者や、経営陣が大きく被って、メンバーは被らず、徐々に距離が開いていくというのがあると思います。
また別の話ですけど、日常生活を日々こなしている中で、つい日常に甘んじて、本当にやりたいことや、本当にやりたいと思っていたことを ないがしろにして、日常に流されていく ということがあると思います。
あとは、やっぱり、変化というものを みんなすごく嫌っていて、潜在的に嫌っていて。
やはり変化を起こすより、昨日のままの今日を過ごしたり、そこまで物事を荒立てないように、荒立てないようにしようとすると思います。
それに抗うパワーというのを、自分の中で、どう用意するのか?
という話だと思います。
ひとつは、冷静になって考えれば分かることで、このままでは駄目だなと思うことは、例えば、他人のAさんを見た時に、ここ5年の 社会人になってからの生活を聞いたけれど、このままでは駄目なんじゃない!?と。
横で聞いている人が思うということは、本人が考えても多分思うわけで、まともな頭をしていたら、自分の中で自分が一体どうなのか 振り返った方が良いですし、本来的に考えるとどうなんだ?
今、ゼロリセットになったら 同じようにこれを繰り返すのか?
そういう根本的な問いかけを いかに自分に出来るのか、という風なことがないと駄目なのです。
そうじゃないと、どうしても流されがちの、自主自律じゃない組織、集団になっていくのではないか、 という気はします。

荒井

何か、仕事においても人生においても、自分のマイルストーンをきちんと意識して、振り返って 軌道修正しながら生きていくという。
四半期に一回面談したからといって、できるもでは全くないなと思います。
日常的にそれを、より意識するために、こういうことをやったらいいよ、こういうことを大事にしてみようよ、 という提案があれば、最後お聞きしたいのですが、いかがですか?

上田

そうですね。
四半期に一度意識しても駄目なのは おっしゃる通りで、やはり日頃から 意識しなければならないと思います。
一方で、四半期に一度 もしくは年に一度考えるというのは、悪い話ではないかなと思います。
四半期や1年に一度、いやいや、もう今年中にこれはするぞ!
これはしなきゃ駄目なんだ!と。
だって、いろいろ総合的に考えてそうだから となったら、日常の方は考えた方に没頭すれば良いのではないかな、という気はします。
考えた内容に没頭すれば、なぜ俺これ考えてたんだっけ? と一旦忘れても、結局良いのかなという気はします。
むしろそれに全部のドライバーを 合わせに行った方が良いと思います。
僕、今年、これやります。 これ集中します、これなんとか達成します。
例えば、別に僕は報酬もこれ位の水準で挙げた時、これくらい欲しいなと 前々から思っていましたけど、ドライバーこれにしましょうよ!と。
僕これにフォーカスしたいのでこの1年は、と言って、そういう形でやってもいいのかなと思います。

荒井

しっかり一度考えてマイルストーンを決めたら、もうそこに没頭し続けて、次のチェックのタイミングまでとにかくそれをやる。
というやり方もありだよね、ということですね。

上田

駄目じゃないと思います。

荒井

確かに。とにかく没頭できている状態を いかに作れるかですよね。
それが1年に1回なのか、4年に1回なのか。
どういうマイルストーンの意識の仕方が、その本人に合っているかという、そのやり方さえ見つかればいいのかな と感じました。

上田

まさに話し合った通り、日頃から色々な刺激を受けた方が良いと思いますし、常識を疑うことも沢山あった方が良いと思います。
集中と発散はバランスでもあるので、どちらでもいいのかなと思います。

荒井

ありがとうございます。
では、残りの時間は何か、マイルストーンセッション周りで 言い残したことや、これも伝えたいということがあれば、ぜひ最後にぶつけていただきたいのですが いかがですか?

上田

Gaiaxグループで、マイルストーンセッションという形で、しっかりやっていきたいなと思いますし、皆さん自身も是非このマイルストーンセッション、皆さん自身のマイルストーンセッションに コミットしてもらいたいと思います。
おすすめとしては、僕はベンチャーリンクという会社で、ライフプランを作るんだということを学び、ベンチャーリンクを卒業後もそれを大切にして、現に、こちらでも普及活動を行っているわけですが、皆さんも別にGaiaxがどうこうではなく、Gaiaxを卒業された人でも、自分自身のマイルスートンは一体何なんだ?
と問い掛け続けることは大切だと思うので、ぜひ、人生に亘って意識されたら 良いのではないかなと思っています。
はい、以上です。

荒井

ありがとうございます。

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